薄桜鬼

□あなたが好きなんです
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『烝くん』
山「はい」


両親が再婚して、姉ができた。明るくて元気ないい人だ。


『マンガ、貸してくれない?』
山「いいですよ」
『〇ンピース!!』
山「何巻ですか?」
『44巻』
山「好きですね」
『うん!!』
山「姉さん、それ読む前に教えてほしいことがあるんですが…」
『いいよ』


真面目で優しい。姉さんのことが好きな男はたくさんいるのだろうな…。実は、俺もその一人で…。全くの赤の他人として会えていれば、こんなつらい思いはしなかったのかな。


『烝くん?』
山「あっ、すいません」
『顔が赤いよ?大丈夫?』山「っ///」


なんでそんなに近くで見つめるんですか?そう思った俺は


ダン!!


あろうことか、姉さんを突き飛ばしてしまった。


『烝くん…』
山「あ、あの、すいま…」
『そんなに私のこと、嫌い?』
山「えっ?」


そんなことあるわけないじゃないか…。むしろその逆だ。好きで好きで苦しいくらいのに。


『いつも、敬語だし、他人行儀だしそれに…』
山「姉として見れないんです。」
『?』
山「あなたが…好きだから」
『烝、くん?』
山「明るくて元気で優しいあなたを好きになってしまったんです」
『…』
山「すいません、少し頭を冷やしてきます」


そういって、背を向け歩き出そうとしたその時…


グッ…


山「!?美葵さん!?」


美葵さんが抱きついてきた。あまりの衝撃に名前を呼んでしまった。


『そうだよ、それでいい。』
山「美葵さん…」
『これからよろしくね、烝!!』
山「!!はい、こちらこそ」


初めて烝と呼ばれたのが、いつもの烝くんから、同じところに立てた気がして、とても嬉しくて。


山「美葵さん、大好きです」


そういって、もう1回美葵さんを抱きしめた。








おまけ
山「美葵さん」
『ん?』
山「目、閉じてください」
『?…………んっ!!』


その後、俺の腕の中で赤くなって暴れる美葵さんは、とても可愛いかった。
 

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