黒バスブック
□●○キャプテン!○●
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『(みどり先輩、むらさき先輩、あお先輩にきー先輩………やっぱり問題はくろ先輩の体力だな…)』
おはようございます、皆さん。
寒い日が続いてはいますが子供は風の子。手袋なんてつけずにバインダーにはせてある紙に練習メニューを書き込んでいる絶賛登校中の環奈であります。
手が悴んでヘビ文字しか書けません。
『うぅっ……寒い……!』
何故こんなに寒いのか。
全く冬というのは女子高生の敵だね。
こんな寒い日なのにスカートとか、死んでしまうわ。
途中、タイツの存在を思い出して「履いてくればよかったな〜」なんて後悔していると一層強い風が吹いた。
『うぐぅっ…!!』
女子からぬ声を上げながら体を震わせた。
まあ、女子なんてとうの昔に捨てているから良いんですけどね、別に。
ハッと鼻で笑いながらバインダーから視線を上げた。
その時だった。
『……………………』
前方約40メートル先に燃えるように赤いサラッとした頭髪をした身長173cmの帝光中学校生徒を認識。
私は静かにクラウチングスタートの姿勢をとった。
『スゥーーハァ〜…』
腹式呼吸をして神経を研ぎ澄ませる。
そして、
ダンッ!!!
私は頭の中で鳴ったピストルと同時に地を蹴った。