Real Doll 〜人形の夢と目覚め
□第９話『激昂』
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「しかしあれだけの火傷だったのに入院１日って…」
「皮下細胞全部生きてたからね。自分でもありえないと思ったよ。医学界の奇跡じゃない？」
瞳はまだ目を覚まさないが、生命の危機は脱したらしい。
しかし、脳に障害が残っている可能性が高いようだ。
「…昴のカラ元気って、明らかにそうとわかるよな」
「無理にでもテンション上げないと学校行けなくなっちゃう。どんな状況になっているかは容易に想像がつく」
昴の手にはまだ痛々しく包帯が巻かれている。
正直、あの炎の中に入った昴を俺は馬鹿だと思っていた。
そんなことをしたら、どちらも死んでしまうと。
でも、二人とも生きている。
それは、奇跡なんかじゃないと思う。
「…でも、二条たちは最近おとなしいな。鮎川がちょっと自棄になってる感じはするが」
「死の恐怖の中にいるんだ、当たり前だろ」
「…ということはさ、松田たちには使ってないんだ？」
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