Real Doll 〜人形の夢と目覚め

□第5話『侵蝕』
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見えない糸に操られているように、体が勝手に動く。


「やめてくれ!!」
《どうして?アタシは楽しいんだけど》
「俺は人形じゃないんだ。だから、やめてくれ…」
《それをちゃんと証明できる?》


「え?」
《自分は人形じゃない、人間だって…誰にでもわかるように説明できる?》
「それは…」


人間である条件。
わかりそうで、わからない。


《わかるわけないよね?
だってほとんど自分の頭で考えたことないでしょ?》


くすくすと、樹理が笑う。

実体がない、という彼女の姿が見えたような気がした。


それは地を這う蛇にも似ていた。


《…まぁいいか。猶予ないのも可哀想だしね》


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