L'Imperatrice
□prologo
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ふっと、身体が浮いたと思ったら、
彼女はバタリとその場に崩れ混んだ
そのまま死んでも構わない
どうせ自分を思ってくれる人なんて、どこにもいないのだから……
3歳の少女がそんな事を考えるなんて、悲しすぎた
まだ生まれてまもなくて、
まだ希望が沢山ある彼女が、そんな事を考えるなんて……
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「「大丈夫か……」」
その時聞こえた低くて、優しさがちょっぴり混じったその声は、
今でも彼女の脳裏に焼き付いている
ふと差し込んだ一筋の光
それは、彼女にとっての救世主でもあった
初めて知った人の温もり
それは、とても温かいものだった
「ぅぁ……っ」
滅多に流さないその涙は、彼女の頬を伝って、
男の人の手の甲にこぼれ落ちた
「苦しいのなら、
私の元に来い……」