L'Imperatrice
□prologo
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幼い頃に親に捨てられた彼女
そんな少女に待ち受けられていたのは、
彼女と同じく親に捨てられ、一人になってしまった子供達が沢山集う孤児院だった
しかし、
そこの孤児院と言ったら、子供への扱いという物が余りにも酷かったのだ
このままでは、死んでもおかしく無い
そう直感的に思った彼女
3歳とは思えない鋭い洞察力で、彼女はそこを慌てて逃げ出した
本当に一瞬だった、そう決断したのは
でも、その達成感と言ったら、言葉では表せない程で、とにかく気持ちよかった
「やった……」
.
.
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だが、いくら彼女でも、一応子供だ
逃げた後の事など、何も考えていなかったのだ
その時感じた孤独感
それは、孤児院にいた時以上のものだった
.
.
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とにかく歩いた
ひたすら歩いて、助けを求めた
でも、なかなか人がいなかった
まあ、それも当たり前といえば当たり前
孤児院があった場所は、
深い深い森の奥だったから
「っ……」
空腹、寒さ、そして疲れ、
全てが3歳の女の子には抱えきれない程に募ってしまい、
しまいにはーー・・・