□末っ子の憂鬱
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「ニノ、映画の撮影いつから?」


仕事終わりに着替えていたニノに声を掛ける


「ん〜…明後日」

「じゃ、今日メシ食いに行こう」


傍に行って肩を組みながら言うと


「いいよ〜」


柔らかい笑顔が答える




連れ立っていつもの店の個室に入る

食事をしてお酒を酌み交わし、用意していたプレゼントを渡す


「はいコレ、差し入れ」

「お〜、ありがとう潤くん」


渡された紙袋の中を子供のように覗き込んでいる

中身はサプリメントと栄養ドリンク

ニノは忙しくなるとすぐに食事をおろそかにして栄養が偏るからね


「ニノが元気ないとお兄ちゃん達が心配するからね」

「ははっ…過保護すぎる〜」


サプリメントを手にとってマジマジと見ながら笑う


「ふふ…うちの末っ子はしっかり者だよね〜」

「ま…あの人達、結構天然だから」


2人で笑いながらだとお酒が進む





「あ〜…飲み過ぎたかも…」


ニノがテーブルに突っ伏してしまう


「大丈夫か?…帰ろう送っていく」

「ん……もう少し潤くんといたい…」


「…ぅわ…可愛い…」


ほんのり赤くなった頬で答えるニノに聞こえないように呟く



部屋に着くととりあえずニノをソファーに座らせる

冷蔵庫から水を取り出して渡した


「…サンキュー」


美味しそうに飲み干しているニノの顔が色っぽくて心臓がドキドキする


「俺…我慢出来る…かな?」








安心して寝てしまったニノの横で、朝まで悶々と過ごす潤くんでした





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