サディスティック・スノウ

□七話 やられたらやり返す。
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「ほら、コレ持ちなせェ。」


と、言われて刀を持たされる私。


『え、マジでやるんですか?
これドッキリとかじゃ無いんですか?』


「適当にフラついてりゃ獲物に引っ掛かると思うんで。
じゃ、一番隊全員は大串とは反対方向行けェ。」


『ちょっとォォオオオ!?』


何か私の扱い酷すぎィィイイイ!!



そして、私の叫びも虚しく…

一番隊の人達は隊長を含め何処かへ行ってしまい…

私は一人、取り残されました…。









ヒョォォォォ…


と、風が吹く。


本当に…取り残された…。


おかしいよね?

私、昨日まで一般人だったんだけど?

何でこんなところで一人になってんの?

マジで?





『…くそ沖田…。』


ボソッと呟く。


何なのあの人!

私をどうしたいの!?

あ、殺したいんだった。


いや、それは困るけど!


私は何か悔しくて地団駄を踏む。



『本当に…くそ沖田ァァァアア!!』


私は我慢出来ずに叫んだ。


すると…


ジャリッ。




…背後から砂利を踏む音がした。




あ、もしかして…くそとか言ったから…

※大魔王降臨しました。…とか?


怒らせて大魔王召喚してしまった…?



冷や汗の止まらない私は恐る恐る振り返る…。



まず、足元から見る。



見えるのは草履。






え?草履?


真選組の隊服は靴だったはず。










私は慌てて全体を見た。



草履、袴、着物、そして…



鋭い目付きと、抜かれた刀。
ちょっと…ちょっと…

もしかして…この侍…


「幕府の狗め!!覚悟ォォオオオ!!」


『うわっきゃあぁァアア!!』


攘夷浪士だったァァァアア!!
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