サディスティック・スノウ
□一話 この惑星で
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少女が次に目を覚ましたのは病院。
それも、警察病院だった。
少女はただ病院ということしか分からず、ついでに自分があれからどうなったのかも分からず、
ただただ、呆然と清潔感のある白い天井を見つめていた。
個人部屋らしく、他の人の気配はしない。
目覚めてから程なくして、医者と看護士が一人ずつ現れた。
女医と男性看護士だった。
女医は簡単に少女を診察し、もう大丈夫、明日には退院できますよと優しい笑顔付きで教えてくれた。
少女は安堵した。
本来ならこんな事に巻き込まれるような役柄じゃない。
平和的に生きていきたかった。
でも、こんな事故(?)に遭い、人生の中でトップ3に入るくらいの出来事にはなった。
少女に残る最後の記憶は、隕石にぶつかったこと。
このときの少女はまだ、気付いていなかった。
その隕石が、今後…
少女をモブからヒロインへと登り詰めさせてしまうことに。