サディスティック・スノウ
□十五話 行くな
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前回までのあらすじ。
風呂場で誰かに遭遇しました。
ちょ、ヤバイ!
ヤバイって!!
例の人影は湯気の向こうから確実に近づいてくる。
私は何とか後退りで逃げるけど…
トン
と背中に浴槽の壁が当たった。
こうげき
ぼうぎょ
まほう
どうぐ
→にげる
にげられない!!
恐怖で大声も出せない!
やり過ごす方法もない!
ど、どうしようどうしようどうしよ……
→こうげき
ぼうぎょ
まほう
どうぐ
にげる
私は手を伸ばして風呂桶を掴み…
『うおらァァァァアアア!!!』
ぶん投げた。
投げ飛ばされた風呂桶は真っ直ぐ人影へ。
そして…
「危ねっ。」
パシッ
あっさりとその人に受け止められました。
『…( 'ω')ふぁっ。』
「…何でィ。誰かと思えば神崎じゃねェか。」
湯気から出現した、明るい茶髪。
腰にタオルを巻き、手には私がさっき投げた桶。
『あ………。』
※大魔王降臨しました。