サディスティック・スノウ

□十話 お先真っ暗…?
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私は昨日から客間を使わせてもらって、そこで寝ている。

女という立場上、他の平隊士さん達と雑魚寝は出来ない。


着替えとかは客間の押し入れに隠すように置いてある。

お風呂は夜中に近くの銭湯へ行く。



とりあえず、これが私の生活事情だ。


特に、夜中に銭湯へ行くのは危ないんじゃないかと思ってるそこのアナタ!


ここで役立つのが真選組隊服。


道中は隊服を来たまま歩いて、
銭湯近くの路地で隊服のジャケットは脱いで着替えを持ってる袋の中へ。

そして、女として女湯へ。



とりあえずこれで大丈夫なことは、昨日の夜やってみて証明済み。




私は土方副長の部屋から逃げるように客間に入り、着替えとお風呂セットを出した。


今の時間は夜中の一時。

あの銭湯、夜勤向けに夜中もやってるから有り難い。

それじゃ、レッツゴー!!



と、お風呂にテンションあげてると…


「神崎、居るんなら返事しろィ。」


障子の向こうから※大魔王降臨しました。








『……います、けど…。』


沖田隊長(大魔王)は障子を開け、ずかずかと入ってきました。


「荷物全部まとめて付いて来い。」


『はい?』


?マークが頭上に四つ位出た。


「早くしねェと広間の片付け一人でやらせるぜィ。」


『うぐ……っ…。』


どんちゃん騒ぎのアレを一人で片せと!?


仕方なく音速で荷物纏めました。


そして隊長の後を付いて行くこと数分。


『…どこ行くんですか?』


「俺の部屋ー。」


『…冗談ですか?』


「……。」


答えない。


いや、冗談だって答えてよ!
まさか、本当なの!?


『…チョットオナカガイタイナー、オテアライニイッテキマスー。』


と、逃げようとくるりと後ろを向いた。

「逃がすか。」


と、襟首を猫のように掴まれ、逃げられない!
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