サディスティック・スノウ
□六話 さでぃすてぃっく隊長
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そして…
私、神崎さくらは、武装警察真選組の新米隊士『大串総一郎』として生活することになった。
初日の今日はとりあえず仕事を覚えることから始まった。
けど、正直、一般人の私にも慣れれば何とかこなせる書類整理ばっかりで、
パトロールとか討ち入りとかは基本的に参加させない方針のようだった。
まあでも、私はあくまで一般人。
そんな危険なことは出来ません。
そして朝御飯の後、私は副長室で雑務を手伝っていた。
とりあえず色んな場所の雑用を数日こなして、それから何処かの直属の小姓とかに配属してくれるみたいだけど…。
正直、何処かっていうか、土方さん……副長の書類整理を手伝いたい。
だって、部屋入ったとたんに凄かった。
文机の三分の二のスペースに紙の山が出来てた。
これは凄い。凄すぎる。
何かもうほっとけない。
近藤さ……局長から聞くに、一応「テツ」っていう愛称の小姓は居るみたいなんだけど、
デスクワークには正直向いてないらしく、お手伝いは副長からお断りしたそうだ。
入隊一日目の二時間程を副長のお手伝いに費やしてみたけど、
副長一人に関わる仕事量が半端じゃない。
私でよかったら本当に手伝いたい。
副長が倒れないか心配だ…。
でも、この辺りで次の仕事に行かないと、数日じゃ回りきれない。
『それじゃあ副長、次行ってきます。』
私はある程度仕事を片付け、出ていこうとした。
「ああ、すげェ助かった。礼を言う。
次は何処行くんだ?」
『一番隊です。
一緒にパトカーの点検してほしいそうです。』
私が答えると、副長はそうかと素っ気なく言った。
「えっと…その、何だ。
気を付けろ、色々。」
『……はい?』
よく分からない忠告をされました。