サディスティック・スノウ
□四話 首目掛けて
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私が恐ろしい考えを振り払おうとしていると、会議室にノック音が響いた。
「副長!隊長!」
「ザキ。」
「入れ。どうした。」
ザキと呼ばれたその人は部屋に入ってきて、二人に何か耳打ちした。
地味な人だった。
「「!?」」
二人は何かを聞くと驚き、私を見た。
いや、警官二人に凝視されればこっちだって驚くんですけど。
「…マジか。」
「主治医にも確認しました。
…正直、マズイです。」
何が?
何がマズイの?
ねぇ、ちょっと、当事者おいてけぼりで話進めないで?
お願い!何があったのか私にも詳しく教えてよォォォオオオ!
「…神崎さくら…つったか。
…てめぇ…ヤバイ物抱えてるぞ…。」
くわえ煙草の人は二本目の煙草に火を付けた。
ヤバイ物?
ヤバイ物ってどんなの!?
『…あの、それって…。』
お願い!隕石じゃありませんように!
「雪晶石っつー…惑星殲滅用に開発された強力な冷凍機だ。」