ゆきうさぎ
□14章 混乱
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…さくら視点…
「「「「かんぱーい!!」」」」
夜の食堂に、第七師団の人達の声が響いた。
今夜は殲滅戦の完全勝利と、なんと、私の歓迎会を兼ねている飲み会。
※一応確認、ここは犯罪シンジケートです。
↑の注意書があるけど、こういった節目には誰でも飲み会やりたい人たち。
私は提督と阿伏兎さんと同じテーブルの席に座り、ウーロン茶を飲んだ。
ほら、一応私は未成年者。
そして、マイクを持った盛り上げ役の人がお立ち台に登った。
「えー、ここで改めてご紹介します。
我等第七師団の新しい仲間、そして、今回のMVP…
さくらさんです!」
うおおおおお!!
歓声と熱気が凄い。
私は司会者に呼ばれてお立ち台へ。
司会者に前もって挨拶の言葉を考えておくように言われていたのは、このためだったんだ。
『あの、ここで居候…といいますか、これからお世話になります!
神崎さくらです!
よろしくお願いします!』
パチパチと拍手が起こり、照れくさくお立ち台を下りた。
私はそそくさと席に戻り、ウーロン茶を流し込んだ。
『あー、緊張した…。』
「お疲れさん。まあ食え。」
阿伏兎さんは小皿に取った料理を渡してくれた。
『ありがとうございます。いただきます。』
もぐもぐと食べ進める。
隣では…やっぱり提督が次から次へと食べてる。
夜兎族は凄い。
食べる量もだけど、やっぱり飲む量も…ってアレ?
私は、提督の持つグラスに違和感を覚えた。
地球では見ないような…そんな違和感。
『…提督。』
「ふぉ?」もぐもぐごっくん。
口の中に食べ物を詰め込んでた提督は急いで飲み込んだ。
「なに?」
『失礼ですが、おいくつで?』
「18歳だけど?」
『バカ提督ゥゥゥウウ!!』
私は慌てて神威提督のグラスを取り上げた。
だって…中身は酒。
『お酒は二十歳になってから!!
体に毒ですよ!?バカなんですか!?当たり前に飲んでて!!』
貴方も未成年だっっっ!!
と、私は憤るけど、提督は飄々としている。
「へ?だってそれは地球の法律だロ?
ここは宇宙。
破った所で罰する奴なんか居ないヨ。
それに、俺は地球出身じゃないから、地球の法律とは無縁だしネ。」
『あ、そっか。
そうですよね…。地球じゃないんですよね…。
騒いですみません。』
「分かったならグラス返せヨ。」
私は大人しくグラスを返却した。
『…ってことは、私も飲んで良いってことですか?』
「そういうことだろうね。飲む?」
神威提督はグラスを進めてきた。
『………。』
私は少し考えたけど、