ゆきうさぎ

□3章 雪と兎
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さくらは、医者からの告白を受け入れることにした。


嘆き悲しんでも仕方ないと考えたからだ。


(うじうじしてたって、仕方ない。
もう、こうなってしまった以上…
私が元のモブ生活に戻れるように頑張らねば!)


前向きに、前向きに。

さくらが考えを変えようとしているその頃だった。


不可解なことに、

たまに見かける天人の患者に、さくらはジロジロと見られるようになった。


『……いい気分ではないなぁ』


何か、獲物を品定めされている気分だった。


そんな目で見られることに、いい気分を覚えるはずもなく、さくらは残り少ない入院生活を病室にこもって過ごした。


その間も、江戸に雪は降り続け、
気温は更に低下。
ついに気温は今年の冬の最低記録を下回ってしまった。


さくらを探す銀時達も、
大雪で行動範囲を狭める事になる。



銀時、新八、神楽の三人は、朝起きてまず雪掻きをするはめになり、
それが毎日続くとなると…


「……かき氷ってさ、雪にシロップかけて出来上がりだっけ?」


「唐突に何言ってるんですか。」


「こんな時期にかき氷食べるなんてどうかしてるネ。
銀ちゃん、寒さで脳細胞まで凍りついてるアルか?」



……うんざりするものである。









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