本当の自分

□家族
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ここが、朝日奈家…






で、でかい…!


施設にいた私は、美和さんに引き取られてその他の兄弟達と一緒に暮らすことになった。


美和さんとどうやって出会ったかは長くなるけど…



そして今大きなマンション「サンライズ・レジデンス」の前に大きな荷物を持って立っている、のだが当の本人は一緒に住んでないらしい……なんでやねん。

1・2階は一般人が住んでいて、3階から5階は朝日奈家の物らしい。ほんとすごいよ…













《ミオちゃん、何をボーッとしてるんですか?早く入りましょうよぉ》

《そうよミオ、相手の方にも待たせちゃうわ》


はっ、そうだった!今日私が来る時間は伝えてあるし…って今何時?!


『やば、あと3分じゃん。時間ギリギリなんてあり得ないー!』

《だから言ったじゃない》

《慌てん坊ですねぇ〜》

『いいから行くよ!』




この子達は、フワリとミイ。私の大切なしゅごキャラたち
ミイは私が施設にいた頃に自分を守れるくらいの力が欲しい、と強く願って生まれてきたしゅごキャラ
そしてフワリは、施設の子供たちは皆色々な過去を抱えてる人が多かったからその子たちを癒してあげたい、安らげてあげたい、という気持ちから生まれた


そのためフワリは名前の通りいつもフワフワしていて危なっかしい子だ…。逆にミイは強気で頼りになる



もちろん最初はたまごが布団の中にあってビックリしたよ……人間ってたまご産めるの?って本気で聞いた時は引かれた…


まぁ捨てるのもなんかアレだし持ってたら2人が生まれて、しゅごキャラやしゅごたまの事を色々と教えてもらった
そして×たまの事も。私はたまに×たまを処理している、ていうか私はガーディアンだからね

フワリにキャラチェンジして力を使うと×たまを元のたまごに治せる事が判明したのだ。普通は出来ないらしい…


まぁそんなこんなで、今日から私は朝日奈ミオになる。



『このボタンを押すんだよね…』

《…それ以外に何するの?》

《ミオちゃん…》

『わかってるよ、でも緊張すr〈ピンボーン〉ちょぉ?!』


心の準備をしてたらミイが押してしまった


『ちょっとぉ?!まだ心の準備が〈はい?〉?!!』

《ミオちゃん早く話さないと〜》

《そうよ、相手を待たせちゃダメよ》


アンタが押したんでしょうが


『あ、あの、美和さんに言われて今日から一緒に暮らすことになったミオです』


戸惑いながらもなんとかちゃんと言うことが出来た…
一応怪しまれないように美和さんの名前を出した


〈ああ、今日から私達の妹になる方ですね。少しお待ちください〉


相手の方はそれだけ言うと通信をブチっと切ってしまった


『ふぅ、ちょっとミイ、勝手に押すなんてあれ得ない!』

《ミオが遅いからでしょう?》

《そうですよ〜》

『まぁちゃんと言えたからいいけど…』

《結果オーライです〜》

《ほら、もうすぐ来るよ》

『えっ』


そうミイが言うと扉がガチャっと開いてメガネを掛けた真面目そうな人が出てきた。
さ、さすがミイ…


「あなたがミオさんですね。はじめまして、次男の右京です。」


男の人は自己紹介をすると優しく微笑んでくれた

よかった、優しそうな人で



『は、はじめまして、今日からいお世話になるミオです。よろしくお願いします』

《よろしくお願いします〜》


私も自己紹介すると軽くお辞儀する。
いやいやフワリ聞こえないって…


「それでは、部屋に案内しますね。行きましょう。ああ、あと荷物はもう届いて部屋にありますよ」

『あ、はい!ありがとうございます』


ということで右京さんに部屋に案内してもらう


エレベーターに乗り込んで着いたのは3階


「ここがあなたの部屋です。前までは物置だったんですけど、綺麗にしましたから安心して使ってください」

『はい!ありがとうございます』

「それでは兄弟達に貴方の事を紹介したいので5階に行きましょう。5階は共有ラウンジになっていて朝、昼、晩の食事をみんなでします。なので飯時になったら来てくださいね」

『はい、わかりました』


今度はエレベーターで5階へ向かった


チンッという音がして扉が開く、エレベーターをでて進むと広い所に出た


すごい…広いな。さすが美和さん…
下にリビングが見える


《広いですね〜》

《ほんとね》

「こっちです」


右京さんに呼ばれ、私は下に降りた





再びリビングの広さにボケーっと感動していると、小さいふわふわした何かがこっちにきた


「おねえちゃんだー!」

『わっ』


抱きついてきたので受け止める


「弥!はぁ、ここが共有ラウンジです。そしてこれが末っ子の弥です」

「よろしくね!おねえちゃんっ」


か、かわいい。なんだこのかわいい生き物はっ!キュート過ぎる!!
来たのはマシュマロみたいな少年だった


『ミオです。よろしくね!弥くん』

「こら弥、急がない」


可愛すぎてしゃがんで弥くんをぎゅーっと抱きしめ返していると、弥くんの後から大きなお兄さんが来た
なんだかふわふわしていて優しそうな人だ


「僕は長男の雅臣。よろしくね。小児科の医者をやってるんだ。困ったことや聞きたいことがあったらなんでも言ってね」

『はじめまして、ミオです!よろしくお願いします』


雅臣さんは優しく微笑んでくれた
お医者さんなんだ…
なんだか兄弟っていうよりお父さんみたい



「あー、弥ずりぃ!俺もー!」

「こら椿、騒がない」



私に抱きついたままだった弥くんを引き剥がして抱きついて来たのは、白髪の男の人だった


?!


《ミオちゃんが男の人に〜!》

《ちょっとアンタ離れなさいよ!》


なんてミイとフワリは言ってくれてるんですけど聞こえないんですよねこれが


『あ、あの』

「ちょっと椿、困ってるよ」


と黒髪の人は言ってくれてるんですけど離れる気配がない


「つば兄!何してんだよ!」

「小学生相手になにやってんの?」

「早く離れてあげろよ、椿」

「つばちゃんだけずるいな〜」

「かな兄、違うだろ!」

「可愛い子じゃん」


え、なんかいっぱいでて来たんだけど!?しかも男の人ばっかり!?女の子が1人もいない…


「ははっ、ごめんねー。俺は椿!んでこっちが梓!俺ら一卵性の双子なんだ。よろしく!」

「よろしくね」


そういって椿さんは離してくれた
ってふ、双子?!すごい…初めてみたかも…


「俺は棗。こいつらとは卵違いで、三つ子なんだ」

『ええ?三つ子?!』


オレンジ髪の人が言って来た
双子かと思ったら三つ子?!


《言われてみると3人とも似てますね〜》

《ちょっと似てるかも》


と言ってミイとフワリはくるくると周りを飛んでいる
ちょ、見えないかもしれないけどやめて…


「つばちゃんとあーちゃんは声優なんだよ」



と私の前に現れたのは金髪の男の人だった。しかもすごいピアス……え、ホストの方?


にしても声優か。あのアニメの声の人だよね?すごいな



「まだペーペーだけどね」

「あ、俺は3男の要。よろしくね、妹ちゃん」


なんてハートがつきそうな勢いで言ってしゃがんで優しく抱きしめて来た




ってまた?!



『ち、ちょっ』

「あー、かな兄ずりぃー!」

「椿はさっき抱きついてたでしょ」



いや、片割れさん…そういう問題ではないかと…



《離れなさいよ色男!!》

《ミオちゃんが汚れる〜!》



いや、2人とも失礼だって…。って本当に離れてもらいたいんだけど…



そのときバキッという音とともに重みがなくなったと思ったら、右京さんが要さんの頭を殴った音だった


「いってぇ!京兄酷いよ!」

「まったく…すいません。要はこう見えても坊主なんですよ」

『え、お坊さん…?コスプレかと思った』

「…妹ちゃん結構言うね」


と苦笑いしながら頭をさする


「ははっ、アンタ面白いね。俺は光。よろしく」


今度は普通よりも髪の長い人が出てきた


「ひか兄にはあんまり関わらない方がいい」

「…昴、余計なこと言うな」

『え…』


いきなり…?どんな人だ…


「この二人は4男の光と9男の昴です」

「よろしくな」

「…よろしく」

『よろしくお願いします』


昴さんはシャイなのかな?目が合わない…

光さんは…なんだかあんまり関わんない方が良さそう…いろんな意味で


「おお俺は侑介!よろしくな!」

「僕は祈織、よろしくね」


やんちゃそうな人だけど、いい人そう…?年も近いし

そして祈織さんは物語の中から出てきた王子様のようだ。中3なんだよね…?



「ほら、風斗。挨拶して」


と言う雅臣さんの声で振り返ると私と同じくらいの男の子がいた。
今来たのかな








「あんた僕と同じ年なわけ?馬鹿そうだね」

『…ハ???』

「こら!風斗!!初対面の人にそんなこと言っちゃダメだろ!」

「ふん。」

「生意気な糞ガキだな〜」


な、なんだこの糞ガキ!いや私もだけど。椿さんの言うことに便乗する

なんで初めましてでそんなこと言われなきゃいけないの?!


「ごめんねミオちゃん。この子は風斗、下から2番目の弟だよ。君と同じ年なんだ、仲良くしてやってね」

『…はあ、よろしく』


思わず笑顔がひきつる。仲良くなれる訳が無い
あんなこと言われたあとでねぇ…。顔は可愛らしいんだけど…



「もう一人いるんですが……琉生はどこですか?」

「あれ?さっき呼んだはずなんだが…寝てんのかな?琉生兄」

「はぁ、全く仕方ありませんね。もう一人はあとで紹介しますのでここではなんですから座りましょう」


昴さんと右京さんの会話を聞いてるともう一人居るようだ
13人もいるんだね…多いな
しかもみなさん美形!!


そんなことを考えながら机を囲むように置いてるソファに座った。何故か私が真ん中

い、居心地悪い…



「ミオちゃん大丈夫?疲れてない?」

『あ、はい。大丈夫です』


雅臣さんが気を使ってくれた。さすがお医者様だ

するといきなり椿さんが大声をだした


「そうそう!さっきから気になってたんだけど、それ聖夜学園小の制服だよね?!」

「そういえば小学生なのに制服って珍しいね」

「確かに、風斗の所とは違うんだ」

「一緒にしないでくれる」


可愛げの無い小学生だな…

学校帰りにそのまま来たから制服のままだ。ロイヤルガーデン寄ったからちょっと遅くなっちゃったけど


『はい、そうですけど。知ってるんですか?』

「結構有名だよ!」

「僕知ってるよ。そのカーディガン、ガーディアンの人しか着られないってやつでしょ?ダサいね」


知ってるのは良いけど、最後の一言余計だから!



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