狂おう

□ホームレスはやだ
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町の中心に行ってみると、あらびっくり。なんだこの人混みは。
人がうじゃうじゃいるよ。まさに人がゴミのようだ!フハハハハ

隣の正臣はなんだか楽しそう




『…彼女に見られても知らないよー。』

「…ま、まぁ?このくらいで怒る心の狭いガールじゃないのさ!」

『ふーん。』

「言っといてなんだよそれ。」

『で、どこ案内してくれんの?』

「ん〜特に案内するとこなんてないんだけどなー」




あ、なんかツッコミがなくなってきた。まぁめんどくさいからそのほうがいいんだけど




『じゃあ仕事できるとことかないの?』

「仕事ー?仕事かー。ん〜、メイドとかは?」

『絶対やだ。』

「えー!俺 ミオのメイド姿見たいぃ〜! 」

『そんなキモい言い方で言われても』

「…なんか本当扱い酷くなってきたよな」

『で、どっかないの?』

「そんなこと言われてもなー。俺バイトしてないし」

『いいですねー気楽で』

「…」



じとーっと私を見る正臣

なんですかその視線なにか文句でもあるんですか
そういうのはいいから早くしてくれないかな。こっちは生活がかかってるんだよ!!

そんな正臣を急かす


『早く仕事出来るとこ教えてよ!』

「わーかったって!そんな焦んなよ!もっと正臣様との熱々なデートを楽しmいだだだだだ!抜ける!抜ける!」




こっちは真面目に聞いてんのにふざけやがって
思いっきり髪の毛引っ張ってやった
ふん!!このまま抜いてやろうか!つか結構サラサラだなおい!男のくせに!抜いて私にちょうだいよ




『ほら早く行くよー』



正臣の髪をサラサラと撫でながら歩くように急かす
正臣のほうが背高いから腕疲れるけど。



「 ミオさんや、何さりげなく頭撫でてんの。」

『いいから早く連れてけ』

「怖い怖い怖い怖い。 ミオさん怖ーい。でもそんな ミオちゃんもかわiぐへええっ!」




ふざけてる正臣の腹に肘打ち食らわしてやる。ざまあみろ!




『いいからいい加減連れて行きなさいよ!』

「はいはい、つれないな〜。んーっとそーだな〜。よし!サイモンのとこ行ってみっか」

『サイモン?なにそれ食いもん?』

「違うわ!人間!ちゃんとしたぴーぽーです!サイモンはロシア系の黒人なんだよ」

『へ〜(ろしあけい?また面倒くさくなりそうだから聞かないでおこう。)』

「なんか失礼な事考えてなかった?」

『別に。』









そんなこんなで私たちはしばらく歩いていく
人が多すぎてぶつかりそうだけど頑張って避ける

でも本当に人が多いなー。なんかガヤガヤうるさいし
なんだろう……空気が汚い…?



なんて考えながら歩いてると、正臣が誰かに手を振った




「おーい!サイモン!」

「オ〜ウ!キダー。寿司食イネ?イイヨ〜」





…えっと、すごいな。真っ黒。デカイし。異国人かな?だからサイモンか!
おっけおっけ納得。てか面白い喋り方!ぶふっ
これも異国人だからかな




「あー寿司ね!寿司食うか!寿司食うからサイモン、ちょっと話したい事があんだけど」




そう言うと2人は何やらお店の中に入ってしまった。





…いやいや、え?!ちょ、私は?!忘れられてない?!




「おーい ミオー!早くー 」

『あ、うん』




正臣が入り口から顔を覗かせて私を呼ぶ。よかった、忘れられてなかった(ホッ)


中に入ってカウンターに席着くと、目の前に握り寿司が置かれた
まだ頼んで無いけど置かれた?!
私に拒否権なしですか?!
いや、正臣が言っててくれたのかな?
まぁいいか、そういえば私目覚めてからコーヒーしか口にしてないじゃん!




「デ、話ナーニ?」

『(もぐもぐもぐもぐ)』

「あ、そうだ。こいつ、俺のかのjあだ!Σ」

『初めまして 成瀬 ミオです。この人とはただの知り合いです 』

「オーウ!カノージョ?」

『いやただの知り合いです』

「酷い ミオさんっ!俺のガラスのハートがパリンしましたよでもそんなツンな ミオさんも好きだ! 」

『はいはい。それよりこのお寿司おしいですね!』

「ちょ、俺の心の篭った告白をさも当然のようにスルーしたな?!」

『しつこい早く本題入ってよ』

「まったくも〜。まぁいいか…そんでだーサイモン。本題なんだが、ミオをここで雇って欲しいんだ。」




ちょ、超直球!!雇ってくれるかな…




「ンー……ワタシーハワカラナイ。店長ーにキイテミナーイト!モシカシターラ日本人、ダメカモシレナイ」

『そうですか……でも、そこをなんとかお願いします!店長さんになんとかしてもらえないでしょうか!!』

「そうだぜサイモン!それに ミオは金髪碧眼! おまけに美人!背は小さいけどスタイルはいいしなんとかなるんじゃねーか?!」

『そうそう!って小さいは余計だ!!』

「いや美人のとこ否定しろよΣ」
 
『そこはいいの。』

「いいのかよ」

「ン〜ソンナコト言ワレテモ〜」



そんなにダメなの?!
でも、しょうがないのかな……他なところ探すしかないのか…ここだけじゃないだろうしね
正臣にもうちょっと付き合ってもらうしか…

ていうか周りの視線が痛いわ…
なんだかレーザービーム受けてるような…

今の私と正臣の状態は身を乗り出してサイモンに攻め攻撃をしている。




『…んーー。分かりました…ありがとうございました。他探して来ますね』

「ゴメーンネ。今度寿ー司奢ルーネ」

「ミオ……じゃあ、サイモンありがとな、また来るわ」



後ろから正臣が来て、トボトボとお店を出ようとしたら神の言葉が降ってきた








「いいんじゃないか?サイモン」




………ててて店長さん?!!え、いたの?!
まさに天の声!!あああなたを神と呼んであげてもいいよっ!!
でももっと早く出て来て欲しかった!!




「オウ!店長ガイイナラ私モイーネ!」

『いいんですか?!』

「ああ、人手も足りなかったところだ」

『あ、ありがとうございますっ』

「よかったなー ミオ!」

『うんうん!正臣もありがとう』

「 ミオがっ!俺に礼をっ!! 」

『黙れ』

「あ、はい」




なんでいちいちそーゆうこと言うかなまったく。人がせっかく礼を言ってあげたのに
まぁ感謝してるのは本当だけどね
このまま金もなしに野宿してたら野垂れ死んでしまうわ



私は、お寿司を食べながら店長さんから仕事にあたっての説明や、出勤日の話を聞いていた



「ご馳走さんでしたー」

『ありがとうございました!あの、よろしくお願いします』

「おう」

「マタ来テネ〜」





お会計を済ませて私達は店を出た。あ、もちろん正臣の奢りね。




『やった。無事仕事が決まりましたー!』

「…… ミオってこんなテンションだったっけ。」

『…うん』

「うんって……これが ミオの素か? 」

『わかんない。そうなんじゃない?』

「オイ」

『まぁま、自分のことはゆっくり思い出していけばいいし、この町で楽しむよ』

「ポジティブだなー、 ミオは。うらやましいよ… 」

『…そうかな?前に進まなきゃ、いつまでも後ろばかり見てちゃ何も始まらないよ。』

「それでも思い出せなかったら?」

『そんときはそんときだよ。でも、思い出してみせるよ。底に尽かない限り私はあきらめないから!』






ズキッ














ーーあきら…ない……根性…!!ーー






『いたっ…!』


一瞬、ほんの一瞬だけ右側の頭がズキッとなって片方の手で抑える


「どうした?」

『いや、なんでもないってばね』

「(…てばね?)」



にしても本当に人多いよね。さっきぶつかったんだけど謝らないんだねここの人達











あ、寝るところどうしょう





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