狂おう
□池袋案内!
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誰だろう――…
きれいな金髪―…
手を伸ばしても届かない
あ、待って!
金髪の人がどんどん遠ざかっていく
そこで目を覚ます
パチッ
「ぐっもーにーん!お目覚めのキッスはいかが?」
『ぎゃあ!ななななんでお前がここに!?』
「ダメだよー ミオちゃん、鍵掛かってなかったぜ 」
『あ…』
そういえばあのまま寝たから戸締まりしてないや。ダメだろ私。何かあってたらどうすんの!きゃっ
はいすいません。のこのこ入って来んのもどうかと思うけど。
『おはようございます。』
「………」
ベッドの上に座ったたまま挨拶すると、じっと見られた。つうか見られてる。え、なに、なんかした?そんな見られると照れちゃうん
『なんですかそんなに見つめて。』
「それ!前々から思ってたんだけど、なんか堅苦しい」
『それ?どれ?』
「敬語なし。んでもって名前でよんでちょーだい!」
『はあ、でも年上だし…』
「いいのいいの!そんなの気にしな〜い」
『えと、じゃあ、正臣?』
「いぇすいぇす!」
『その代わり私のことも呼び捨てで。』
「おう、いいねいいね!愛の呼び合い!」
『はいはい』
「なんか俺の扱い雑になってきたな」
なんだか慣れてきたわ。最初はまあこのトークにどー反応したらいいかわかんなかったけど。ジョークのつもりだろうか。
ベッドから下りて台所へ向かう。なんか飲みたいな、コーヒーあるかな。その前に作れるかな?
「なんか飲む?俺コーヒー飲みたいから作っちゃうわ。」
『あ、じゃあお願い。』
ナイスタイミング。まさか心の中読まれた?!エスパー?!てんな訳ねーか。作ってくれんならラッキー。なんか作れそうにないし
作り終わったのか、コトっとテーブルの上に置く。
正臣がソファに座ったので私も向かい側に座る。
そういえば言いたいことがあったんだ。
『あのさ、』
「どうした?」
『私、記憶喪失って言ったでしょ?なんか普通の知識?もちょっと分かんなくなっちゃったみたい。』
「んーとそれはどうゆうことだ?」
『えーっと、ここに来る途中周り見てたけど見たことないものばかりだった。』
スーっとコーヒーを飲む。
あつっ!美味いけどあつっ!猫舌なんだからちょっと冷ましてよ!あ、新たな自分を発見した!ラッキー。
「…それはそれは、随分と厄介だな。」
『だからさ、町案内してくんない?それに仕事も探さないといけないし。』
「 ミオは高校行かないのか? 」
『こうこう?とは?』
「…え、高校も忘れちゃったの?病院行ったほうがいんじゃね?」
『何それバカにしてんの?それに病院は行かない。』
「なんでだよ?」
『いや、行っても無駄な気がする。』
「なんだよそれ」
『まぁまぁまぁ。んで、こうこうってなに?』
「んーとなあー、説明難しんだよなあー。まあ簡単に言えば、15〜17歳の人が建物?に集まって勉強するとこだな。で、そこで勉強してる人の事を高校生という!」
『ほお〜。こーこーせい…』
「その感じだと小中も知らなそうだな」
『しょう…?』
「えー小学校っていうのは6〜12歳の子が勉強する所で、そこで勉強してる人の事を小学生という。んで、中学校っていうのは13〜15歳の子が勉強する所、で!そこで勉強してる人の事を中学生っていうーの」
『…へえ〜、なんかよくわからんな。』
「わかれよ。」
『はいはい』
「まぁいいわ、とりあえず!わかんない事があったら何でも聞けよ! ミオのためならなんでも答えちゃうー! 」
『キモい。』
「あれ?なんか扱い酷くなってない?!」
『いいから町案内してよ。』
「はいはい、おせっかちな ミオちゃん 」
私はコップを片付けて、着替えてからキーを渡してホテルを出た。
あ、腕に巻いてる包帯はするなって言われた。いや元々付けるにないし付けて歩いたら変人やないかい。
「それでは、池袋探検行きますか!」
『いけぶくろ…』
「ああ、ここは池袋ってんだ。」
『へー』
「興味無さそうだな。なんか思い出せそうか?」
『いや?全然』
「だよな〜」
それから私達はルンルンと町を歩き始めた。いや正確には正臣だけ。なんで楽しそうなのかしら…。それにしても人おおっいな!昨日は夜だから人が少なかったのか…まあ当たり前だよね。
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