裏
□どこが好き?
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『好きなところかぁ。んー。俺は髪の匂いかなぁ。しかも洗いたてのシャンプーの匂いとか!あれ、マジでヤバイよね!』
『ワタシは彼女の柔らかい肌がとてもスキ。抱きしめると気持ちいい』
『セシル!何、さらっと言ってんだお前は!』
『わかります!だけど、僕はやっぱり彼女のおっぱいがいいですねぇ。大きすぎず小さすぎずなサイズで大好きです!』
『那月ぃぃっ!!』
『え?何ですか翔ちゃん』
『お、お前達は恥ずかしげもなく何を言っているのだ!!』
『??そういう話をしてるんじゃないんですかぁ?』
『ワタシもそう思ってました』
『まぁ、あながち間違ってはいませんが』
『そうだね。ちなみに俺はレディの潤んだ瞳かな。あの瞳を見たら、もっと泣かせたくなるよね』
『じ、神宮寺、貴様まで…っ!恥を知れ!』
『なんだよ聖川。お前だってレディの好きな所、一つはあるだろ?』
『なっ!?///』
『マサト、ワタシ聞きたい!』
『あ、愛島…っ』
『僕も聞きたいです〜。真斗くん教えてくださいっ!』
『ここで言わないなんて、男が廃るぜ?聖川』
『ぐ…っ』
『いいじゃん!ね?マサ、教えてよ〜』
『…………て、だ』
『てだ?』
『だからっ!……手が、綺麗だなと思っている』
『へぇ。聖川はレディの手が好きなのか』
『ビューティフル!彼女の手は数多の素晴らしい曲を奏でます!マサト、よくわかってます!』
『聖川さんも、なかなか目の付け所が良いですね』
『く…っ!そ、そういう一ノ瀬はどうなのだ!?』
『私ですか?私はお尻ですね。先ず、あの腰からお尻にかけてのライン。それから丸み、大きさに至るまで全てが私好みのラインに達してます』
『…トキヤ』
『なんですか、音也。何か問題でも?』
『ううん。なんでもないよ…』
『イッチーって、見かけによらずマニアックなんだね』
『トキヤ凄いです!ワタシ、彼女の事そこまで見ていませんでした…。なんだか興奮してきたので、アグナダンスしてもイイですか!?』
『ちょっと待て!今の何処が凄いんだよ!?つか、回るなっ!!』
『僕も良いと思いますよぉ。おっぱいもお尻も魅力的ですもんねっ』
『はぁ…。ホント、お前らの会話についてけねーよ…』
『おや?翔、貴方だけまだ言ってないですよ?』
『お、俺はいいだろっ!』
『それはよくないな、おチビちゃん。皆ちゃんと答えたんだ。君も答えるべきだね』
『ねぇねぇ!翔ちゃんはドコが好きなの〜?』
『どこって…』
『そうだよ翔。マサだって顔を真っ赤にしながらちゃんと言ったんだから!』
『一十木…、俺をこれ以上辱しめるのは止めてくれ』
『で?結局、おチビちゃんはレディのドコが好きなんだい?』
『……あー!もう!脚だよっ!!スカートとかショートパンツから見える脚が綺麗だなとか思ってるよ俺はっ!こんちくしょーっ!!』
「………ねぇ。もう入ってもいい?」
『『麗(れい)(ちゃん)っ!?』』
「なんだかすごく思春期な会話だったけど何の話してたの?」
『マイプリンセス!会いたかった!』
『おお、お前ドコから聞いて…っ』
「音也の“シャンプーの匂い”がどうのとか言ってるところ?」
『って!めちゃくちゃ最初じゃねーかっ!!』
『んー。流石にこれを正直にレディに言って良いのか…』
『イヤ!ダメだろっ!』
『麗(れい)!すまぬっ!何も言わず、この煩悩にまみれた俺を殴ってはくれないだろうかっ!?』
「急にドM発言っ!?しかも土下座までして…。真斗くん、どうしたの?」
『聖川さん。ここは隠していても意味はないですよ。正直に打ち明けた方が傷は浅くて済みます』
『し、しかし…っ!』
「え?なに?そんなオオゴトなの?」
『オオゴトって言うか…』
『僕たち、麗(れい)ちゃんのドコが好きかって話をしてたんですよぉ』
「………へ?わたし?」
『イエス!みんなでアナタの魅力について話し合っていました!』
『セシル!余計なこと言うなって!』
『麗(れい)!本当にすまない!』
『しかし貴女が聞いていたのなら話は早いですね』
『あぁ。ねぇレディ、俺は君のこと本気なんだ。今もその真っ赤な頬と潤んだ瞳に俺は欲情している』
『レンずるいよ!麗(れい)、俺だって君の髪だけが好きなんじゃなくて、君自身のことが大好きなんだ!』
『僕も麗(れい)ちゃんのこと大好きです!おっぱいに顔を埋めたいです!』
『煩悩にまみれてんのはお前だ!このバカ!』
『ワタシだって誰よりもアナタのこと愛しています!』
『私は、強いてあげるなら貴女のお尻が好きだと言いましたが、貴女を一番に想っているのは私です。この想いを受け止めなさい』
『って、何で命令口調なんだよ!?』
「……皆で私の話をしてたの?」
『そうだね。俺達はアイドルだけど、俺のアイドルはレディ、君だけさ』
『ノン!彼女はワタシのプリンセスです!』
『お前らは話をややこしくするんじゃねー!!』
「………そう。アレは私の話だったのね」
『……麗(れい)?』
「今までお世話になりました。私、皇(すめらぎ)麗(れい)は本日を持ちまして、ST☆RISHの専属作曲家を辞めさせていただきます」
『えぇーっ!?』
『俺のせいか…?やはり俺があんな事を口走ったせいで…』
『麗(れい)!そんなこと言わないで下さい!アナタがいなくてはST☆RISHの意味がない!アナタが辞めるならワタシも辞める!』
『お、おい!セシルも麗(れい)も、とにかく落ち着けって!』
『そうだな。レディがST☆RISHの専属を辞めるのなら、俺の専属になるっていう手もあるね』
『レン、抜け駆けはさせませんよ。彼女には私の専属になっていただきます』
『それなら俺だって麗(れい)に専属になってもらいたいよ!』
『だーかーらー!なんでそこで勝手に麗(れい)の取り合いしてんだよ!』
『俺の…、俺のせいで…』
『聖川もんなことねぇから、そんな落ち込むなって!』
『ねぇ、レディは俺を選んでくれるよね?』
『もちろん私を選ぶでしょう?』
『ワタシは麗(れい)がいないとダメです。ワタシだけに歌を作って欲しい』
『僕も麗(れい)ちゃんと一緒がイイです!離れたくありません!』
『俺だってそうだよっ。麗(れい)!俺専属になって!』
「うるさぁぁーーい!だいたい、あんた達が話してんのはフェチの話でしょうが!私の半径5メートル以内に入ってくんな!近づくなぁーっ!」
――その後。
翔と真斗(一番まとも?な二人)の説得により、麗(れい)のST☆RISH作曲担当を辞める事態はなんとか回避できたのだった。
End♪