島準

□ラビュー・ラビュー
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ミントティーに
やわらかな午後の光と
さっき見た試合に
うっとりする君と。


「あそこの盗塁ですよ!
上手い選手は
何やっても
上手いですね!

…慎吾さん、
聞いてます?」


「準太さぁー…
ピッチャーだから
そう思うんだよ。」


あのピッチャーは
どこか影のある
ポーカーフェイスで
そんな瞳を輝かせて
笑ってなかったよ。



俺が照れるから

差し出された手も
握らないで。


「慎吾さん!」


事の重大さを
10分も説かれた。



君は本当一生懸命
生きているね。



「あ、
夕焼けが反射して
キレイですよ。」


黄昏をビルの合間
探してみたり。


今夜の月を
何かに例えたり。



「慎吾さん。」

瞳を閉じる、この仕草。
キスを待つ、この仕草。


「嫌だ。」


俺がからかって
キスするの嫌がったら、



「〜慎吾さん!」

色っぽい瞳で
見つめるんだ。
俺は本当
一生懸命愛されてるね。






「慎吾さん、
俺のこと、」

「好きだよ。」



意味のない嘘なんて
つかない方がいい。

君を見てると
そんな風に思うよ。


「可愛い笑顔。」


love you.


その何もかも。

すべて包み込む
愛を君に。




その笑顔で
この世界の憂鬱を
消してくれ。





「慎吾さん、
こっち向いて。」


俺が照れるから
手をつなぐの
ためらったら

無理やり手をとって
ニッコリ笑うんだ。



俺がからかって
キスするの嫌がったら


そんなのお構い無しに
そっと
小さくキスをするんだ。





そして
離れた唇に
もう一度俺は
キスを交わして
言ってみる。




「俺はほんと
一生懸命、




愛されてるね。」

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