櫻井家

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携帯のアラームが朝をお知らせする音を鳴り響かせる。




むくっと静かに起きた私は、隣を見る。






舞「(……起きてないね)」




ちょっと止めるのが遅ければ隣の旦那様が起きてしまう。






舞「……っよいしょ」





温もりが残ったベッドから、そーっと抜け出して、ゆっくり寝室を出た。











洗面所で顔を洗い、うがいもして、スッキリしたところで、お弁当作りを始める。





この家は、男女比率は5:1

完璧に女子は私しかいなくて、家には男が5人もいる。
旦那様と私の遺伝子は何故か男の運を私に4回もくれた。

嬉しいけど、女の子も欲しかった… と最初は思ったけど、今はこれでよかったなぁ っと思っている。






舞「お弁当3つ。何入れようかなぁー…」





いつもと同じは食べていて飽きてしまう。
だからこそ、飽きないようにが大切で、中身もいろいろと迷ってしまう。



この家は、

幼稚園2人
小学生2人
サラリーマン1人
主婦&アルバイト1人




この、構成で成り立っている。



お弁当がいるのは、幼稚園とサラリーマン。
小学生は給食なので、弁当は行事で必要な時ぐらい。

料理は楽しいし割とするほうだから、毎朝楽しくお弁当作りをしている。








舞「…………よし!完成!!」





お弁当が完成したところで、7時になる前に旦那様を起こしに行く。























舞「翔。……翔ちゃん。翔くん。翔さん…!」




名前を呼んでも起きないから、
仕方なく、頬にチュッ とリップ音を立てながらキスをすると、





翔「……んっ………おはよう…」


舞「おはよう。もうすぐ7時だよ?」


翔「うーん……ふぁぁ……眠い………」


舞「翔。早くしないと!遅刻だよ遅刻!」


翔「…………舞」


舞「なに?」


翔「………ちゅーしたい」


舞「もうっ!…………仕方ない。ちゅーしたいなら、早く洗面所行ってきてねー」


翔「いいの!?」


舞「ちゃんとして目が覚めたらね」


翔「行ってくる!」





ベッドからすぐに降りて寝癖がついた頭のまま、洗面所へ駆けていく。







翔「舞ー………」


舞「今行くー!」





名前を呼ばれただけであれが欲しいとかこれが欲しいとかわかるのは、
結婚9周年を迎えた私達だからこそのものになっている。







舞「タオルくらい準備してから顔洗ってよー……」


翔「ごめん、ごめん((笑 でも、早く舞を見たいし……ね?((笑」


舞「機嫌とらなくてよろしい。ほら、早く準備して!遅れるよ?」


翔「分かってるよ。でも……約束は守ろうね?舞ちゃん((ニヤリッ」


舞「(ッ!?)」







思った頃には遅くて、唇が触れて、片手は腰。もう片方は頭の後頭部を押さえ付けられて深く口づけられる………

って、コレはちょっと危ない気が……







舞「んっ………ふぁ……しょ!ばっ、か……!」


翔「っん、おはよう」


舞「………///」





何事もなかったかのように、翔は、ニコッと爽やかに笑い、私の頬が熱を持ちはじめて赤くなる。



いつまでたってもかっこいいのは変わらない。

それに何でも出来る。優しい。逞しくて、心強い。

だから、周りの奥様には大人気である。



でも、ちょっと不器用で、ヘタレで、デレデレは私達家族でいるとき(主に二人っきり)しかしないから、なんか特別な感じもする。





翔「朝ご飯は?」


舞「テーブルの上だよ。今日はパンだから、コーヒーもあるし!

あっ、飲み過ぎは良くないからね?」


翔「ありがとう。次はー……あぁー…潤か…((苦笑」


舞「うん…((苦笑 駄目そうだったら手伝ってね」


翔「おう。じゃあ、待ってる」


舞「うん」





おでこにキスされて、頭を優しくぽんぽんと撫でられる。

そこにまた、顔を赤くして、一人呆然とそこに立ち止まる。



























舞「(…………やっぱり恥ずかしい……///)」






そうして、頬を赤らめたまま、子供部屋へと足を進めた。




















なんでだろう…
(10年以上一緒にいるのに全然慣れない…)
(なんであんなにカッコイイいいのかな…?)
(やっべ…照れてんのマジ可愛い……///)

((結局、毎日ドキドキです!!))








長編Startです!
翔くんはいつまでもこのままな気がする。


20120823



 

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