BOOK機能を装飾するテンプレ

まえがき
1ページ/3ページ

吾輩は猫である

吾輩わがはいは猫である。名前はまだ無い。

 どこで生れたかとんと見当けんとうがつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪どうあくな種族であったそうだ。この書生というのは時々我々をつかまえてて食うという話である。しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼のてのひらに載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。掌の上で少し落ちついて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始みはじめであろう。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。第一毛をもって装飾されべきはずの顔がつるつるしてまるで薬缶やかんだ。その猫にもだいぶったがこんな片輪かたわには一度も出会でくわした事がない。のみならず顔の真中があまりに突起している。そうしてその穴の中から時々ぷうぷうとけむりを吹く。どうもせぽくて実に弱った。これが人間の飲む煙草たばこというものである事はようやくこの頃知った。



夏目漱石「吾輩は猫である」より。パブリックドメイン。

このページは最上部にCSSでboxの設定をして、文章を<div class="box">と</div>で挟んだものです。PCからは思い通りのレイアウトで見えていますが、スマホからだと全滅。PC閲覧推奨だと割り切るのでなければbook機能でCSSは使えませんね。

余談ですがCSSで行っている指定は、



そうだ、CSSがだめならタグを使えばいいじゃない。
ってことであきらめずに次のページへ。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ