私は貴方の護衛です☆
□第二夜
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―――第貳號艇―――
「お帰りメェ。」
「お帰りメェ。」
『ご苦労様です。
お邪魔しますね。』
第貳號艇に着いたアンリは羊に応え、平門の場所を聞いた。
「部屋で、无達と話してるメェ。」
「案内するメェ。ついてくるメェ。」
『じゃあ、お願いしますね。』
―――――――
「診察って何すんの?
コイツが人間と違う動物って事で、潰れるまで実験体にとか、されねーよな?」
部屋では、平門から研案塔に行く旨の説明が行われていた。
「療師も一緒だ。それと…」
――コンコン
「ああ、丁度来たな。
アンリ、入れ。」
アンリは友人の声に促されて部屋に入る。
いつもは忙しくておちおち時間も取れず、久しぶりに直接会うことを楽しみにしていたのだ。
『失礼します。
…平門くん、久しぶりですね。
元気そうで安心しました。』
「あぁ、久しぶりだな。
さて、紹介しようか。」
笑顔の友人に安堵しつつ、无達に視線を向けた。
『ツクモちゃん、與儀くんはお久しぶりですね。
无くん、花礫くん。初めまして。
「輪」護衛役 アンリと申します。』
「#NAME1##さん。
お元気なようで、良かったです。」
「アンリさん!
お久しぶりです!
アンリさんがいるってことは、一緒に研案塔へ行ってくれるんですか?」
アンリに與儀は満面の笑みを浮かべ、期待したような眼差しを向ける。
『はい。
お迎えにあがりました。』
「ちょっと待てよ。」
アンリと與儀の会話を花礫が止めた。
『何でしょうか。』
「お前さ、研案塔の人間だろ?
无を実験体とかにしねーだろうな?」
睨みつけるようね花礫の視線を微笑みで受け止め、アンリは首を傾ける。
『…どうでしょうね?
それは私が決めることではありませんから…、何とも申し上げられません。』
「だったら、研案塔に行くわけにはいかねぇ。」
そんな花礫の様子にアンリは耐えられないといったように笑い出した。