Novel:Side GG

□At the end of Crusade
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『お前、戦争が終わったらどうするつもりだ?』


 以前、カイに問うた言葉が脳裏をよぎる。彼は、苦笑して
『考えたことも無かった』
 と言うだけだった。


 あの返答にはほとほと呆れたものだ。『戦争を終わらせる』と豪語しているクセに、終戦後の事を考えたことも無いとは――と。


『じゃあ、お前は?』

 澄んだ湖の水面のように静かな声で問い返されたのを思い出す。彼の碧い瞳もまた澄んだ湖のように曇りが無かった。

『さあな』

 投げやりに答えると、彼はくすりと笑った。憮然として言い返す。

『何だよ?』
『お前だって同じじゃないか』

 全てが終わったら。自分が何を
すべきなのか。

 その答えを持たないことに共通項を知り、また安堵を覚えたような笑み。



 あの笑みが記憶に焼き付いて離れない。カイがソルの前で見せた子供らしく、しかしどうしようもなく哀しい笑みだった。
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