ガンダムOO
□喪失。
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「ロックオン、後頼める?」
「…はい」
深刻な表情を浮かべるシメラギを見送り、ロックオンは部屋の中へと戻った。
ドアを開けた途端に広がる消毒液の臭い。 清潔すぎる程に真っ白い室内にただ一つ置かれたベッド。
「…刹那」
ロックオンはベッドの横に腰掛け、その寝顔を見つめた。
--いつからだっただろう
刹那の様子がおかしかったのは。
ぼんやりと漆黒の髪に触れたまま、記憶の糸を辿っていく。
--最初は気のせいだと思っていた。
時折見せる思い詰めたような顔も、オレの心配し過ぎなんだと。 そう思っていたんだ。
けれど、
「刹那! おい刹那っ! 何してるんだっ!!」
戦場で不意に立ち尽くしてしまったエクシア--刹那を見て、やっと気付いた。
刹那が 壊れかけている。
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