ガンダムOO

□小さな一歩。
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買い物に下りたその町は、休日という事もあり、いつもより人で賑わっていた。


---少さな一歩。


「…その手は何だ」

差し出された手を訝しげに見つめる。 見上げれば、ロックオンが楽しそうに微笑んでいた。

「この人混みだぞ? 迷子になるかもしれないじゃないか 刹那はただでさえ小さいし…」

「…」

途端、刹那が眉をひそめる。

「…悪かったな小さくて」

「あ、いや…」

失言だった、と気付いた時にはもう遅く。 すっかり仏頂面になってしまった刹那は ロックオンに背を向けてと歩き出した。
少しでも目を離すと見失ってしまいそうで、ロックオンは慌ててその後を追う。

「待てって刹那」

思わずその腕を掴むと、不意に刹那は足を止める。

「離せ」

振り返るなり一言。

「えー?」

ロックオンが反論しようとすると、刹那は黙ったまま睨んできた。

「あー分かった 分かったって!」

渋々その手を離してやると、少し考えるようにしてから刹那はまた前を向いた。
と、小さく袖を引かれる。

「!」

「…早く行くぞ」

表情までは分からなかったけれど、刹那の顔はほんのり赤いように見えた。

「了解」

そんな刹那が可愛くて、ロックオンはこっそりと微笑んだ。


end.

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