ガンダムOO

□回顧。
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忌まわしくつきまとうその記憶は

その残像は

いつまでも消えることなど無いのか。



---回顧。



気の休まるときなど無かった。
戦場において たとえほんの僅かな油断でも、それが命取りになる。
己の身を守ることだけに必死で、殺さなければ殺される 世界。

立ち込める人の腐臭と火薬の匂い。 微かな音にさえ反応しなければならないほど、張り詰めた空気。
次々と仲間が死んでいく。 悲しむべきなのか、それとも哀れだと嘆くべきなのか。 何と 思うべきなのか。
もう、それすらも分からない。



「…夢、か」


重い瞼を開ければ そこには見慣れた天井があった。
一筋の汗が流れ、刹那は知った。
自分が魘されていたのだと。

あの頃の--クルジスにいた頃の 夢を見ていたから。


--最近は見る事も無かったのに。


刹那はゆっくりと上半身を起こす。 震えた手が酷く情けなく感じる。

原因は何となく分かっていた。 戦場に戻ってきたからだ。
ガンダムと、エクシアと共に。


「…」


すっかり目の覚めてしまった刹那は、おもむろに上着を羽織り 部屋を後にした。

部屋の外は、少し肌寒い。


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