D.Gray-man
□兎好きさん。
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「やっと着いたか…」
一週間の任務が終わり、黒の教団本部へと 足を踏み入れる神田。
取り敢えず 空腹感をどうにかしようと、真っ直ぐ食堂へ向かった。
「あ、お帰りなさい 神田」
「…げっ…」
あからさまに不快感を露わにする神田に、アレンは笑顔のまま というか本当に笑ってる顔では無かったが---で 酷いなぁ、と呟く。
「さっさと失せろ…俺は今疲れてんだ。」
自分を見据えているアレンを無視し、その奥へ歩を進めようとする神田。
が、彼が容易くそれを許すはずも無く。
「ラビには、逢いに行きました?」
瞬間、身を震わせ、足を止めた。
「…関係、無ェだろ」
動揺しているのか、神田はうざったそうに視線を逸らしていた。
そんな様子を 愉しそうに眺めるアレンの後ろには、何故か悪魔が見えるようで。
「ふーん…?その様子じゃあまだみたいですね。あーぁ、可哀想なラビ。だから昨日……」
…"昨日"?
神田がゆっくりと振り返る。
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