BOOK
□君専用GPS
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そう言って
にっこり笑うクン兄は
ほんとに天使みたいだ…
『で、どうして"ごめんなさい"なの?』
「それは…」
僕は申し訳なくて
またうつむいた
「いつも迷子になっちゃうから…それに、今日は携帯の充電も切れちゃったし…」
最後の方にいくにつれて
どんどん声が小さくなっていく
『フフッ…ウヨンのことだから、昨日の夜ワクワクして眠れなくて携帯の充電し忘れたんでしょ?』
「うっ…(汗)」
ずばり言い当てられてしまった
『今日、ずっと眠そうだったもんねヲヲ』
「うぅ、ごめんなさい…」
『謝らなくていいよ』
いつもクン兄は
こうして笑って許してくれる
だから
いつも迷惑をかけちゃう僕が
すごく情けない…
「…これからはGPS付きの携帯にしようかな…」
僕がそう言うとクン兄は
大きな目をさらに大きくして
『なんで?そんなのいらないでしょ』
と言った