成年編

□in D.C
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不動明王 × 吹雪士郎


※閲覧注意:性的表現有り(R-18)






朝日が………朝か………

ひと息吐いて体を伸ばし、暖かさを辿ればシロの寝顔。

一頻り眺めてから可愛いと鼻を摘まみまた眺め、頬にキスをしてまた眺め

笑んでしまう自分が、情け無い……♭




「朝立ち…」

「! 起きてたのか」




フッ、確かにオレの分身がシロの腿に当たっている。




「鼻つまみ者にされて起きた…」

「それだけの事をされる覚えがあるだろ?」

「……無いよ。キミと違って僕はいい奴だから*」

「ほざいてろ♭」

「ほざほざほざほざ」

「ほざくな……」

「ふふ*」




よくもまあ、こんなしょーもない事を思いつくなと感心するよ。

『んんっ!』と気持ち良さそうに体を伸ばし足を絡めてくるお前の朝立ちもオレに当たる。

『ア〜キ*』と甘えた声を出すお前に『ん?』と返事をすると、思わぬ一言が……




「朝の一発、いい?」

「お前、……ヒロトに似てきたな……」

「だって、昨夜は反故にされちゃったし?」

「すまん。あれじゃ足りなかったよな」

「ん〜ん、嬉しいからだよ*」




笑いながらモソモソと布団の中に潜って朝立ちのオレをそっと持ち、舐めあげる。

ゾワゾワとオレの中心に血液が集まり、一気に硬くそそり立つ。




「んっ、……っ//、」




次々と与えられる快感に声があがりかけるのを抑えるが

シロのフェラが襲ってくる……

逃しきれない快感は、布団の上からお前を押して逃す。

舌が小さな穴に入れば全身総毛立ち、口と手による二種類の快感は極上としか言いようがない。

同じ男だからどこをどんなリズムですればいいか、わかってしまうのだろうな。

朝は特に早いオレ、すでに絶頂が近い。




「くっ!//、シロ、……離せっ!//」

「出かけるんだから早く終わらせよう*」




近いことをシロに知らせるとオレを放し、腹の上を伝ってモソモソと出てきたお前はかぶりつくようなキスをくれるとそう言った。

オレの頭上から何かを取り、また布団の中に消えて行く。


『何なんだお前は……ウツボか? なら、オレのあそこはチンアナゴ♭』


………こんな事を考えるなんて、オレは二人に似てきたのかもしれない………

3人で行った水族館、お前らのアホな一つ一つが楽しかった。




お前が持って布団に潜った物が何かはすぐにわかった。

用意してあったのが恥ずかしかったのか?

いやいや、コイツにそんな可愛げは無いに等しい。

ツップと菊門に入ってきたお前の指に塗られているのはローションだ。




「あっ!、やめっ……//」




静かな部屋にクチュッと聞こえる音にさへ情交の興奮が生まれ、優しくほぐされていく下の穴に力が入る。

腹の中の触れてほしいその一点を指が通れば、腹筋にも力が入り、

指が増やされればシロをそこへ入れて欲しいと願うばかりだ。

そして手と舌で攻められるオレの分身は、爆発寸前。




「んっ//、……やめっ、……っ、くっ、あっ//」




腰もロックされているから逃げられない。

お前の口内には出したくないオレは必死で絶頂を堪える。

オレはシロの愛は飲むさ、いくらでも。だが自分のとなるとお前が汚れそうな気がして出せない。

足はシーツを踏みしめ、手は枕を握りしめ、動く所は全て使って絶頂を逃す。

何も言わずに続けるコイツが悪魔に思えて仕方がないが、

お前にこんなことをさせているのはオレなんだ。わかってる。




「シロっ、っ//、シロっっ///」




もう無理だと名前を呼べば、分身にキスをしてまたモソモソと顔だけ出てきた。




「暑っつ〜*」


「…………♭」




小悪魔が出て来た。

いつもいつも思いもしない言葉で笑わせてくれる。

布団を後ろへ投げ上げ、悪戯な笑みでオレを見下ろすお前は、血の気の多いアイツをわずかに纏っているように見えた。

虚ろで鋭い瞳の妖艶なシロ………綺麗だ………




「入るよ」

「………あぁ」




オレの腰下に枕を置き、お前の分身が当てがわれるとヌットリとオレの中に侵入してきた。

……淫猥な音をたてながら、ゆっくりと優しく、大胆に

オレは極力力を抜くが、押し広げられながら侵入される鈍痛はあまりいいものではないがすぐに快楽に変わる。

そして、オレとシロが繋がった。

それだけで、得体のしれない幸福感が中に生まれる。

中を馴染ませるように動き出すお前が突然突きあげてきた。




「はっ//」




突然の大きな快感に大きく声を上げた口を押さえた。




「ごめん……あまり声を出さないでよ……」

「んっ//、…くっ//、…っ//」




突かれる度に抑えられない声が漏れる。

この攻める攻撃型のシロと攻められる受入型のシロ

『ギャップありすぎだろ』 とヒロトと笑ったのを思い出して、笑いながら快感に顔を顰める。

しかし、口を塞いだ手では大きすぎる快感を逃す事などできず、何か掴むものを求めて口から離れてしまう。




「シロっ、……っ//……」

「アキ、気持ち、いい?」

「……あぁっ//、…くっ//」

「バイク、……乗れるかな*」

「……へへ♭、そんなやわじゃ、ねーけど!//……もお//」

「……うんっ//」




突き入れと分身への摩擦を同時にされ、オレは息も絶え絶えにお前の腕を掴んだ。

そして………




「ぁ…、、、、っ!!////」

「っ!!////」




オレの腹の上に、続いて中に、じんわりと暖かいものが伝っていくのがわかる。

シロの愛がオレの中にやんわりと沁みてくる。

オレに最後の絞り上げと、自身の小さな絶頂に合わせ小さく突き入れるお前に男を感じて切なくなる……

なぜお前が男なのか、なぜオレが男なのか………

なぜお前が女じゃないのか、なぜオレが女じゃないのか………

なぜなぜと問いを作っても、答えなど出てくるはずもない。

絶頂を越え力が抜けたお前は、労うようなキスをあちらこちらに落とすから、腕を回してお前を抱き締めずにはいられない。

オレを癒してくれる、こんなオレを好きだと言ってくれる奴が現れるなんてな。

親に、影山に、大勢の人に、棄てられてきたオレなのに

お前を傷つけてきたオレなのに




「アキ*」




そんなオレを柔らかく呼んで包んでくれる。




「シロ♭」




いいじゃないか、何でも。

お前がお前なら、器などどうでもいい

柔らかな笑顔を向けられて素直にそう思えた。



そしてオレは決断しなければならない。

これからどうするか。

お前達のために、オレはどうするか………




**********




身支度をして食パンと珈琲を腹に入れ、洗濯物を干す。

通りすがりに、口いっぱいにパンを頬張ってテレビを見ているシロの顎を上げてキスをした。




「ん"ーん"ー!」

「何言ってるかわかんね♭」




睨まれた…♭




**********




男の二人旅だ、少ない荷物は荷台に放り込みそれで出発の準備は整った。

キュルキュルボボン

独特の音が裏通りに鳴り響く。




「火の元は? 鍵はかけたか? パスポートは? 携帯は? 財布は?」

「大丈夫だよ、心配症……」




と、矢継ぎ早なオレにふて腐れるお前、してやったりとほくそ笑む。

ゴーグルを渡し装着を確かめ……




カシャッ!




「写真、好きだね」

「鬼道のゴーグルよりはマシだな」

「……あー! ……どっちの見た?」

「鬼道に見せてもらった。染岡なんか腹抱えてたぞ」

「染岡くんにまで見られたか……でも、もう4年も前の僕さ……」

「背が伸びただけで、そ〜〜〜変わってないよな♭」

「うるさいベンチだ。ほら行くよ*」

「………♭」




ハーフヘルをお前の頭に乗せ、ライダーグローブを渡す。

目的地、Niagara Falls まで約7時間の旅だ。




「よし、行くか!」

「うん、行こう!」




コイツが言うところのWアキオとシロの小さな旅Wが始まった。







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