頂き物
□マザーグース〜最終章〜
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「十代目!」
ノックもなしに飛び込んできた獄寺くんに嫌な予感がした。
「どうしたの、獄寺くん。」
「母さんが…死にました。」
「…え?」
「今朝、崖の下で発見されたそうです。」
「それって…まさか。」
「靴も揃えて置いてあったそうです…。」
自殺?なんで、だって前日彼女に会ったばっかりだしその時は何も変わりなかった。
何故?
「俺、イタリア行ってきます。」
「分かった…俺も直ぐに行くから。」
一礼し彼は去っていった。
ハァ…息を吐き出し天井を見上げる。先生が死んだなんて信じられない。しかも、自殺だなんて…
彼女はいつも笑っていた。子育てだって、凄く楽しそうだった。幸せだと、綺麗に微笑んでいた。
いや、こんな事をしている場合ではない。とにかく今は急ぎの書類を処理しイタリアへ向かわねば。
その日、全ての業務を終わらせ皆に報国した。
「そんな!なんでだよ!」
「極限納得出来ん!」
「ツナくん…嘘、だよね?」
「そんな…そんなのないです〜!」
涙を流す皆を他所に、ランボは小さく震えていた。
「…ランボ?」
「俺…知ってたんです。十年バズーカで…いつも彼女がいないのが不思議だったんです…。」
ああ、そうか…だから、以前現れた十年後の雲雀さんは彼女を見てあんな顔をしたのか。
ならこれは、決まっていた事なのかもしれない。
運命がもしあるとしたら…彼女の死さえも運命だったのかもしれない。
次の日、朝一でイタリアに飛んだ。
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