短編

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 〜アルスパ33話:ボストンのニューヒーローネタ〜





「やあのぞみ!ちょっと部屋に入れてくれないかな?」

「あ、スパイディー!」


 コンコンと外から窓を叩くスパイダーマンにのぞみは慌てて中へと入れる。


「テレビ見たよ、皆に追いかけられてたけど大丈夫だった?」

「若干駄目かな、主に精神面が。さっきの街の人たちの反応にはなかなか驚いたよ、僕ヒーローなのに。」

「うんどんまい、全てはあのジェイムソンが悪い。」


 項垂れる彼をよしよしと撫でて慰める。


「まああれだよね、そろそろ絞めとこうか、ジェイムソン。」

「ああそうだね絞め…って駄目駄目駄目!NO!確かにジェイムソンは頭に来るけど駄目だよ絶対!
最近あの変態ツと一緒にいることが多いからって君までそんな物騒な事言うようにならなくていいからね!」

「わ、分かったから揺らさな…。」


 がくがくと前後に揺さぶられ白旗を上げると「あ、ごめん、」と止まる。


「もう…ただの冗談だったのに。」

「冗談でも駄ー目っ。」

「わぷ!」


 両頬を挟まれて「挟むなー!」と暴れるも涼しい顔で流された。


「あはは、全然痛くも痒くもないよ。」

「ああもうその顔なんかムカつく!ていうか離してよ、恥ずかしいんですけど!」

「(照れてるのぞみも可愛いなあ。)うーんどうしようかな。それにしても、君のほっぺって凄い柔らかいよね。ずっと触ってたい感じ。もしかしておもちか何か入ってる?」

「入ってるわけないでしょ。あと早く離して。」


 半目で見つめるのぞみにあははと笑う。


「でもホント良かったよ、君が居てくれて。」

「な、何突然…。」

「僕さ、君が居てくれるから頑張れるんだ。今回みたいな事になった時も沢山の敵と戦う事になってもね。
君は僕の唯一の存在だから。」

「!?」


 さらりと最後に言われたその言葉にのぞみはボッと顔を赤くした。


「…あれ?のぞみ?」


 顔赤くなってるよ?と不思議そうに首を傾げる彼に「うるさい、鈍感。」と目を逸らす。
 何のことか分からないとでも言うように「えっ?」と目を丸くする彼。


「…ほっぺ、触りたいなら好きなだけ触ってていいよ。」

「え?えっ?のぞみ、いきなりどうしたの?」

「別に、」


 何でもないよ。
 そう言ってのぞみは、すっかり赤くなってしまった顔を隠すように彼の胸元に顔を埋めた。
 無自覚なのかどうかは知らないが、本当彼は時々不意打ち過ぎると思う。


「…、ねえのぞみ。抱きしめるっていうのはアリかな?」


 何処か嬉しそうな声色でそっと背中に腕を回してきた彼に、のぞみは返事をする代わりにぎゅっと彼を抱きしめ返した。

 触れ合う体が、お互いとても熱かった、なんて。












「のぞみ…今僕、今までの人生で一番幸せかも。」

「…あたしも。」


 











2014.11.30
―――――――――――――――――――



以上、時々無自覚で色々やってのける拙宅のスパイディーでした(笑)

嬉しいやら緊張するやら愛しいやらでお互いオーバーヒートしました(←
スーツとか服越しに体温伝わるのかとも思いましたけど気にしません。(←←


それにしても33話は私的に凄い好きな回になりました、スパイディーとスチール・スパイダー(の中の子)の掛け合いやら何やら…!
ああいう話大好きです。
まあジェイムソンは相変わらずですけどね!
あと町の人よ、アンタらもう少しスパイディーを愛してやれw

良いですよね、ヒーローと子供が一緒に出てくる話って!
という理由もあってDWAに即ハマったわけですが(笑)


 

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