Fairy Tale

□喧嘩するほど仲がいい
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「ナツ。俺ずっとナツを見ていた。だから、グレイとの事も知ってたんだ。今回の事で少しでも、俺を見てくれればと思ったけどナツの頭にはグレイしか居ないって事がわかったよ。だから、君たちを応援するよ。でも、今だけは許して。ははっ。俺こんなに誰かを好きになったの、初めてで…………俺魔導師なんだ。どこのギルドにも属さない魔導師。……また、君に会えるといいな。バイバイ」




ハイトはナツの今日会った事の記憶を消し姿を消した。





「あれ?……なんで俺ここにいんだ?…いってぇぇえ!」


覚えのない腰の痛みに疑問を感じつつ、重い足取りで腰を擦りながらギルドに向かった。


「いつつ。…ぐ、グレイ」


門の前にはグレイがいた。


「よ、よう」



(ちゃんと、話してみなよ)


あれ?なんだよ、今の。


(ちゃんと話せばグレイは分かってくれるから)


なんなんだ。さっきから。誰だよ。



「ナツ?どうした?」


「………なんでもねぇ」


「ナツ、今からちょっといいか。」


「あ、あぁ」




喧嘩したばっかりでギクシャクしつつ何も話さないままマグノリアで一番デカイ川に着いた。



「ナツ、昨日はごめんな。全部ロキに聞いた」



「グレイ?」


俺だって謝らないといけねぇのに、こう言うときに素直になれない俺自身に腹が立つ。


(ちゃんと、話してみなよ)


…なるほどな。


「ぐ、グレイ。俺、お前の事、す、すす、すすすす、……………き…だけど、…………みんなも好きだから」


「知ってるよ。つかなんで俺への好きは小さくてみんなへの好きは声でかいんだよ!」


「仕方ねぇだろ!お前のすすすす、すっ、、きはあいつらとは違うんだから…よ」


「ナツ」


「!?」


呼ばれて顔をあげると目の前にグレイが居て、チュッと音を立てるように触れるだけのキスをされた。


「ナツ、あんま可愛いこと言ってっとここで襲うぞ!!」


「んなっ!」


「ははっ。嘘だよ!可愛いナツの姿を誰にも見られたくないからな。」


「っ〜………///」



俺は赤い顔を隠すようにグレイの胸に顔を押し付けた。


「ナツ、これからも喧嘩すっけどこうやって仲直りして仲良くやって行こうな。」


「グレイ、くせぇ」


「んだと!」


「にしし、ギルド戻ろうぜ!!」


「たくっ」



普段繋がない手を俺から繋いでみたりして、ギルドへ帰った。


ギルドに入ったとたん皆に散々からかわれたけど、今日だけは、グレイの為に素直になって見ようかなと思ったんだ。







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