時間と角砂糖。
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ーーーー今の私の心境を一言で表すならそれは
ムカツク
この一言に、つきるだろう
ーーーー「お・・大きい」
目の前にそびえ建つ、大きな屋敷を前にして
私の口からは自然と感嘆の声がもれた
一度は誰でも憧れるようなそんなお屋敷に
今から殴り込みをしようだなんて
一体誰が考えるだろうか・・・・
「ねぇ優愛本当に、行くの?」
「もちろんよ」
ここまで、私をなんやかんやで案内してくれたアリスはというと、会いたくない人物でもいるのか、ここに来るまでに何度も私にそう尋ねている
けれども何度聞かれたって私の決断は変わらないわけで
「ここまで来たら引けないし
私の苦しみを奴にも味あわせてやらなきゃ」
押し込め怒りは、今にも破裂しそうなのだ
「・・わかったわ、私も始めてきたときは
そうだったし、ここまで来たら協力するわ」
「アリス!ありがとう」
持つべきは友達、とはこういうことを言うのだろう
うれしさのあまり、私はがばっとアリスに抱きついた
「それじゃあ、中に入りましょ
あの子達は、またサボってるみたいだし」
「うん、ありがとね、アリス」
ここまでこれたのもアリスのおかげだ
私は、心の中でもう一度アリスにお礼の言葉を述べると、意を消したように頑丈な門をくぐり抜けた
そしてそこで見たものとは・・・