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□看病しましょう※未完
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「……風邪引いた」
朝起きると、身体がだるくて頭が痛くて、いつもみたいな二日酔いのだるさじゃなかったからとりあえず熱を計ってみたら案の定、どうやら僕は風邪を引いたらしい
「あ〜…だる…っ」
二日酔いの時とはまた違う痛みだ…ガンガンする
二日酔い以外で起きるのが辛いなんて初めてだ
「桃タロ〜君〜……今日は起きれないかもしれない〜…」
ベッドに横になりながら隣の、リビングにいる桃タロー君に声をかけた
「また二日酔いですか白澤様…黄連湯作ります?」
リビングから桃タロー君の声が返ってきた、洗い物でもしているんだろうか、水の音がする
「いや、黄連湯はいらないよ、風邪ひいたみたいなんだよね…熱があるみたいで…」
熱がある、そう言った後に食器が割れる音がしたと同時に、桃タロー君が走って僕の部屋に入ってきた
「何でもっと早く言わないんですか!!」
僕は何か怒らすような事を言ったんだろうか?
桃タロー君はかなり怒ってるようだ
そもそもただの風邪だし……そこまで心配しなくても良いのに
そう伝えると、桃タロー君は更に怒りだした
「何馬鹿な事言ってるんですか!風邪を甘く見ていたら大変ですよ!しかも熱まであるなんて……とりあえず、もう一度熱を計ってください!」
桃タロー君は体温計を薬箱から取り出して僕に手渡すと、「お粥を作るのでそこでおとなしく寝ていてくださいね」と言ってリビングに行ってしまった
桃タロー君は心配しすぎだと思うんだ
「こんなの寝てたらすぐ治ると思うんだけど…」
「甘いですね」
「そうそうあま………って、ぎゃぁぁぁぁ!!ほっ、鬼灯!?何でお前がここにいるんだよ!」
いつの間にいたのか
目の前にはめんどくさそうに腕をくんで立つ鬼灯がいた。
「桃太郎さんに頼んでいた薬を取りに来たらどっかの誰かさんが風邪を引いて寝込んだせいで薬を作っていないみたいなんですよね」
「ぼ、僕が悪いのかよ」
「体調管理のできない上司がいたら部下の桃太郎さんに負担がかかるじゃないですか」
確かに体調管理ができてなかった僕が悪いかもしれないけど…そんなに睨む事ないじゃないか