修行
□08.補習
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万年英語で赤点をとる私。それも毎回ことごとく学年最下位。
呆れた担当の先生は、私に補習という名の課題を出した。
《補習》
「はぁ〜…」
―ガラッ
「(あれ?越前君?なんでこんなとこに?)」
教室に入ると、男子テニス部の有名人、越前リョーマ君が自分の席ではなく、私の隣の席に座って、机に突っ伏して寝ていた。
「ま、いっか」
特に邪魔をするわけでもなく、ただいるだけなので、気にせずそのまま、課題を始める。
――数十分後。
「ここ、全部」
いきなり視界に、誰かの手が入り込んできた。そして、声も。
「へ?」
相手は、ただ1人。越前君、その人だった。
いきなりの発言に、頭上に?を浮かべていると、察したのか、返答があった。
「ここ全部、間違ってる」
。