修行
□02.保健室
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最悪、今日は体育の授業(それも球技)がある日だった。
体調が悪いながらも、動けない程ではないからそのままバレーを続けていたのが悪かった。
誰かが投げたパスを目測を誤り、頭で受け取った。
そのまま私はその衝撃で倒れ、気を失ってしまった。
それからの記憶は一切ないが、目を覚ますと、ベッドの上に横になっていたので誰かが運んでくれたのだろう。
窓から差し込む日差し。あったかいお布団。
瞼が重くなる…。
瞼が完全に落ちかけた時、勢いよく扉が開いた音が耳に聞こえてきた。
でも、睡魔には勝てなくて、そのまま私は夢の世界へと旅立った。
―キーンコーンカーンコーン…
授業終了のチャイムが鳴り、クラスのみんなは思い思いの行動をし始める。
いつもなら、紫音が隣のクラスから、俺のところに来るが、今日は朝からどこか様子がおかしくて、心配だった。
さっきまで、紫音のクラスは体育の授業だったはず。
教室をのぞいてみると、紫音の姿はなかった。疑問に思っていると、紫音
とよく喋っている友達が「紫音が保健室に運ばれた」と言う事を教えてくれた。
なんでも、バレーをしていたらボールが当たったはずみで、気を失い倒れたらしい。
そして、「保健室へと運ばれた」らしい。
そしてその話を聞いてすぐ俺は保健室へと駆け出した。