修行
□04.ラブソファ
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《翌朝》
紫音の髪を指でいじっていると、ふと紫音の瞼がゆっくりと開かれていく
『ん…』
「あ、起こしちまったか?」
『しょう…ちゃん…?』
「あぁ(微笑)、おはよ紫音」
『おはよ……!?(ギュッ』
紫音は俺だとはっきり認識すると、無言で抱きついてきた。
いきなりだったせいか、俺は紫音になんかあったんじゃないかと思ってかなり焦った。
「紫音!?急にどうした!?」
『……』
無言でさらに強く抱きつく紫音。
少し冷静さを取り戻した俺は、紫音の寝癖だらけの髪を手櫛ですきながら、名前を呼ぶ。
「?…紫音?」
『寂しかった…』
ぼそっと聞き取りにくいような小さな声で一言呟やかれた紫音の言葉。久し振りに聞いた紫音の声を愛しく思うのと同時にやるせなさが俺を襲う。
「ごめんな。なかなか一緒にいてやれなくて…。でも、今日は丸1日オフだから」
『えっ?』
「紫音と一緒にゆっくりしたいから休みにしてもらってきたんだ」
顔を上げた、紫音に最上級の笑顔でそう言うと、紫音は顔を真っ赤にして再び紫音はうつむいてしまった。
『翔ちゃん、ずるい…/////』
《END》