修行
□02.保健室
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(あーだるい…)
今日は朝からずっとだるかった。
でも、学校は絶対に行きたい理由があったから、我慢して来た。
しかし、やっぱり体はだるい。
そのせいか、いつも通りの調子が出ずにいた。
「紫音、どうしたん?」
『ん?光?』
光は男子テニス部のエースで私の彼氏。
隣のクラスの光は、あまり私のクラスに来ない。
面倒くさいらしい。
まぁ、私は光に会いたくなってよく行くけど(笑)
「紫音、調子悪いん?」
『いや、なんともないで?』
「なんかあったら、すぐ言い?」
『ん〜』
心配をかけたくなくて、とっさに嘘をついた。
珍しく優しく頭を撫でた光。
それが彼なりの心配の仕方ということを知っている私は、されるがままで一言返事をした。
―キーンコーンカーンコーン…
授業開始前のチャイムが鳴り、違うクラスの光はクラスへと戻って行った。
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