リクエスト
□惚気るなら他所でやれ!!(切実)
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「一護、それ取ってくれ」
「ん、ほらよ」
「サンキュ」
熟年夫婦か此奴ら
当然のように菓子を渡す一護とそれを受け取る恋次にその場にいる全員が思った。
結論から言うと、一護はこの夏の成績はやばかった。
例えば一護に死神の能力を渡した本人は勝手に処刑されそうになってるし、
終わったかと思えば、次は吸血鬼(バウント)&御家騒動(天貝事件)云々、
追い打ちをかけるなら死神代行業で授業を途中で欠席したりだとか。
その他が重なって結果、一護の成績は今回危機に瀕していた。
冬に藍染に備えて〜とか言われて修行も大事だと思うが、
その前に自分は学生、決戦に勝てたとしてもそのあとも大事だ。
ということで、
「勉強会しよう!」
井上から案だった。
―――――
「一言言わせてもらうと・・・なんでここに阿散井くんがいるんだい?」
とりあえず、皆の代表で石田が聞いた。
聞かれた本人は、ポッキーを銜えながら、胡坐をかいている。
「暇だったから」
「帰ってくれないかっ!」
思わず立ち上がった石田と、それを見上げる恋次、
苦笑する井上、困惑するチャド、迷惑そうな一護、呆れるルキア。
「大丈夫だっつーの、邪魔しねぇから」
そう言って、恋次は一護の横に置いてあった現代文の教科書を読みだした。
ホントに邪魔する(失礼)気は無いようだ。
石田は下がってもいないメガネのブリッジを押しながら、座り直した。
「一護、消しゴムそこじゃなくてここだぞ」
「あ、悪い」
「一護、これなんて読むんだ?」
「凹凸な」
「おうとつ・・・ああ、そういえばこんな漢字もあったな」
「・・・・解けねぇ・・・・」
「・・・これ、そこのページの公式じゃなくて、こっちのページの公式使うぞ」←数検取得
「え、嘘」
「Xに4を代入して、掛け算するんだよ」
「・・・あ、ホントだ出来た」
「よかったな」
「一護、そこのやつもう一本くれ」
「これか?」
「おお、」
「「夫婦かお前ら/貴様ら!!」」
「「!?」」
次はルキアもユニゾンで突っ込んだ。突っ込まざる終えなかった。
「聞いてたらなんだ貴様ら!!リア充か!?結婚してるのか!?」
「け、結婚・・・!?」
「リア充って・・・・ルキア、お前そんな単語どこで・・・」
真っ赤に顔染めた一護と、ポカーンとする恋次。
ああ、一護が可愛い・・・じゃなくて!ルキアが気を取り直すと、恋次と向き合った。
「恋次、お前は数学と現国は良かったそうだな」
「・・・・人並みには」
「そうか、では私に教えろ」
「・・・どうせ暇だしなぁ、いいぜ」