02/15の日記
05:16
バレンタイン小説(官半・現パロ)
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今日はバレンタインデー。
俺は毎年手作りを渡しているけど、今年は色々と忙しく、仕事がチョコを作る時間なんてくれなかった。
(あーあ、今年、手作り渡せないや…)
思い、会社の昼休み。
まだ間に合うかはわからないけど、チョコを買いに店に向かう。
なんとかちょうどいい可愛い感じのチョコを買うことができた。
男がバレンタインデーに店にチョコを買いに行くなんて、とても恥ずかしいことだが、官兵衛殿に渡せるならどうってことはない。
ま、俺ならそこまで怪しまれないし。
会社終わりに一緒に帰っている途中に渡そうと思いながら会社に戻ると官兵衛殿がいた。
とっさに、持っていたコートでチョコを隠す。
「官兵衛殿まだお昼食べてないの?」
「ああ、これから食べる」
卿はいつものように昼寝をしないのかと嫌味を言われたので
「外の寒さで眠気もなくなっちゃったよ」
とだけ言って。デスクに戻った。
昼休みはまだある。
何だか暇だから、若者をからかいに行こうかといつものように自分の部署を出た。
あれ。
いつもは三成たち三人が言い合いながらも楽しそうに昼御飯を食べているはずなんだけど。
今は三成と清正しかいない。
「半兵衛さん」
「わっ、正則……あ……」
なるほど。
正則、偉いじゃん。
ドKYだと思ってたけど、ちゃんとあの二人の応援してるんだ。
全て理解した俺と、正則は隅から二人の様子を伺う。
「き、清正……これ」
「な、何だよ……まさかお前の手作りとか言うんじゃないだろうな?」
「ふん、嫌なら受け取らずともいい」
「しょうがねぇからもらってやるよ」
相変わらず、素直じゃないんだから。
でも、お互い真っ赤なところが何とも可愛いんだよね。
「若いっていいねぇ」
「半兵衛さんも若々しいッスよっ!」
「ありがと、じゃあ午後も頑張ってね〜」
午後の仕事が始まりまた忙しくなった。
やっと仕事が終わったのは9時頃。
俺と官兵衛殿の仕事の終わりは大体一緒だから。
俺が先に部署を出てエレベーターに乗ったら官兵衛殿も一緒に乗り込んできた。
「官兵衛殿、今日バレンタインでしょ?」
「卿はまたご苦労なことに手作りか?」
「うーん、今年官兵衛殿もわかってると思うけど、すっごい忙しかったんだよね……だから、今年は今日ギリギリで入手した買いチョコね」
「毎年その位のほうが私にはちょうどいい…」
エレベーターを降り歩きだすと大体…とまだ長くなりそうだったから、俺は官兵衛殿の言葉を遮って話しだした。
「もぉ、いいじゃないっ早く帰って食べなさいよ」
「……では、卿自身も頂いてもいいか…?」
「っ!?」
官兵衛殿からのお誘いっ!?
何これすごい嬉しいっ!
「もー俺食べちゃったらチョコの意味ないじゃんー」
ふざけてこんなことを言ってみる。
「その通りだ」
「え」
いきなりの言葉に俺はきょとんとした顔をしてしまった。
それを無視して官兵衛殿は続ける。
あれ、逆効果?
「卿は律儀に毎年毎年チョコを私にくれる、それも嬉しい、が……正直私は卿が……卿の全てを私にくれればそれでいいのだ」
真っ直ぐ見詰められ顔の熱が上がったのがわかる。そんなで官兵衛殿の顔なんか見れなくて目をそらし言う。
「……ちょっと……官兵衛殿…自分がどんだけ恥ずかしいこと言ってるかわかってる?」
「恥ずかしい?正直な言葉に恥ずかしさなどあるわけがないだろう?」
もうっ!たまーに馬鹿正直になるんだからっ!
いつもは全っ然素直じゃないのにさっ
「言っとくけど、俺、官兵衛殿に全て捧げてるつもりなんだけど」
「そうか?」
「そうだよっ!」
まぁ、同居してるけどね。やっぱ忙しいとお互い口数も少なくなるんだろうね。
だから、二人で長く話をしながら帰って行くなんて久しぶりで。
官兵衛殿の言葉一つ一つが幸せで。
でもそれはもう今日は格別に。
そういえば、クリスマスの時も素直な感じだった気がする。
やっぱり官兵衛殿も興味なさそうにしているけど、イベント事に少しはのっているんだと思う。
「…可愛い」
ポソ……と小声で言うとそれはちゃんと官兵衛殿の耳には届いていたようで。
「卿が言える言葉ではない」
「あ、今照れたでしょ」
「卿の目の悪さに呆れただけだ」
「そういうとこも可愛い」
「働き過ぎて頭をショートさせてしまったのか……」
あ、素直じゃなくなっちゃった。
ま、元から素直でもそうじゃなくても……
大好きなんだけど。
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バレンタイン小説っ!
官半も無事完成っ!
バカップル過ぎる……っ
でもこんな官半が理想です
ずっと下らない言い合いしてでもそんなお互いが大好き
みたいな
何かこれ半兵衛視点だからノロケ話みたい……
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