望んだ事はB

□学園からの報せ
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「いたぞ!ここに二人!」

どうやら見つかったようだ。

「まずいな」

いまだ震えが止まらい七瀬の肩を抱き、そっと自分の後ろに隠す。
そして、振り向き構えた。

カキーン!

ドクタケの放った手裏剣を苦無で弾く。
後ろに七瀬がいるから、半助は1つも避けたりはしない。

「土井先生!」

そう呼ぶなり、小平太が目の前の敵を踏んづけて現れた。
長次もいる。

「小平太、長次、いいところに。
頼む!」

「任せて下さい」

二人は半助が向かった先を見ないで、返事をした。
そこには七瀬がいる。
ならば、守るまでなのだ。

「土井先生、すみません」

七瀬が首を振って、目の前の現実に向かい合おうとしていた。
手には苦無。
彼女も闘う気だ。

「早く終わらせて、学園に戻らないと」

そう決断したらしい。

「土井先生、行った!」

小平太の声。
半助と七瀬がジャンプでその場から離れた。
と、同時に爆発。
宝禄火矢だったらしい。

「危ないだろうが!」

半助が着地したのは、それを投げた相手の前。
素早い突きが相手を臥せる。

「そこかっ!」

七瀬が放った手裏剣は、気配を完璧に消していた影を捉えた。
が、縫うには至らず、刺さったのは太い幹。

「くそっ、よく分かったな!」

姿を見せたのは、八方斎。
顔はでかいが、首領だけのことはある。
配を消すのには自信があったようだ。

「八方斎!・・・あっ!」
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