望んだ事はB
□水軍
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「一番最初にこの世界に来た時から、お世話になっているからね」
さらっと、聞き捨てならないことを言った。
「それなのに忍術学園に?」
「まあね、行動制限ないし。
やりたいことやるたげさ」
その瞬間、不思議な音がした。
この音、知っている。
「もっしー」
そう、携帯の着信音だ。
「今は砂浜にいる。
あー!うるさいよ、耳元で怒鳴るな!」
耳から遠ざけると、ニヤリと笑った。
「電話の相手は、八方斎だよ」
わざわざ教えてくれなくても良かった。
「分かったよ、戻る戻る」
そう言って、最後に付け足し、
「七瀬も連れてくから」
携帯を切った。