望んだ事はB
□策士るるる
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「本当に楽しかったわ!
またいつでも来てね!」
「何なら、どっちか乱太郎の嫁に来なさい!」
「はい、立候補します!」
「え〜!私は七瀬の方が・・・」
朝食後の会話。
乱太郎がるるるに絞められている。
「ごめんくださ〜い」
外から声がした。
この声は、
「キリ丸!あ!土井先生、山田先生も?」
乱太郎が戸を開けると、三人が立っていた。
開くなりキリ丸が、
「乱太郎んちにいるなんて、聞いてないぞ!ずる〜い!!」
生徒の代表として怒っているそうだ。
笑ってごまかす乱太郎と七瀬とるるる。
「迎えに来たよ、帰ろう」
久しぶりの半助スマイル、
「タダなのは、サービスしすぎてすよ」
るるるがそう言うと、きり丸が少しだけ騒ぐ。
お名残惜しいが、礼と別れを告げ猪名寺家を去った。
きり丸と乱太郎は、少し前をはしゃぎなから歩いている。
いや、よく見るときり丸が道端に小銭がないかを探していた。
それを呆れながらも、付き合っている乱太郎の背中がなんともいえなかった。