望んだ事はB

□家族
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猪名寺家に二人の居候。
父ちゃんと母ちゃんは、いつもと変わらない。

農作業を手伝う三人。
るるるが汗を拭いながら、ふと顔を上げた。

策があると言ったけど、何もしていない。
ただ、ここに来て農作業や家事を手伝っているだけ。

七瀬には、ちょっと距離を置いてみるのもいいかもねと言っただけだ。
学園との距離を。

何でここを選んだのだろう。
自分でも分からなくなってきた。
平凡な毎日。

乱太郎は、七瀬にべったりだ。
同じクラスといえ、なかなか一緒にいられないことへの衝動かもしれない。

「家族か・・・」

何故か、自分の家族を思い出した。
両親は健在、弟もいる。

「私がホームシックか??」

ブルブルと首を振り、作業に戻った。
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