望んだ事はB
□悪いのは誰だ
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「嘘か・・・」
るるるが呟いた。
忘れていた事実。
改めて言われると、ドキッとする。
彼女達は本当は十七歳ではない。
神の力によって、若返っているのだ。
るるるは更に、容姿補正を受けている。
名前もある意味、偽証罪。
ここの人間は年齢が若くても、考えがしっかりしていて大人だ。
お陰で中身はそのままでも、充分やってこれた。
自分達の幼さというバカさが釣り合うというのも情けないが。
しかし、それは友達として。
そこに恋愛要素が加われば、また別の話になる。
「さすがに良心が痛むってわけね」
「そんな、カッコいい言い方してくれなくていいよ」
その後は、しばらく会話が続かなかった。
二人で見上げる空。
もちろん穴から。
るるるは思う。
市原周平の存在によって、冷静な見方が出来てしまった事。
彼は異端だ。
それを自分に置き換えてみれば分かる。
「ねえ、るるる」
「何?」
「私達、忍術学園にいてもいいのかな」
ついに核心に触れ始めた彼女達。