望んだ事はB
□残された者達
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現在、忍術学園は三日間の休講に入っている。
こんな状態で授業をしても意味がない。
明日の葬儀が終わるまで。
金楽寺から戻ってきた学園長。
一人、庵に佇んでいた。
静かな学園。
普段なら、この庵にさえ生徒の笑い声が届く。
酷いときには、手裏剣や宝禄火矢ですら飛んでくる。
長期休暇でもないのに、こんなに静かな学園があるだろうか。
幾度となく試練を越えてきた忍の世界。
辛いことも悲しいこともあったはずだ。
それを心を鬼にしてでも、乗り越えてきたと自負する。
なのに。
「歳じゃからだろうか?」
歳か・・・それなら、
「年寄りより先に逝ってはいかん」