望んだ事はB

□真の主役
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「父ちゃん、気をつけてね」

「ああ、母ちゃん!」

久々の忍者のお仕事が入ったらしい。
朝早く、外で声がした。
乱太郎はまだ寝ている。

「子供が寝てるのをいいことに、いちゃついてるよ」

寝たふりしているるるるが言った。
もちろん七瀬も眼が覚めている。

「本当に見事なリセットだね」



いつもの時間が来て、体を起こすことにした。
朝食を食べていると、母ちゃんが、

「今日はお弁当持って、キノコ狩りに行きましょう!」

と言った。
何でも、父ちゃんの好きなキノコ雑炊を作ってあげたいらしい。
ごちそうさま。


「乱太郎、これは?」

「るるるさん、それは笑い茸!
さっきも採ってましたよ〜!」

「似てるんだもん!
じゃ、これは?」

「あ!それは薬茸!
伊作先輩が喜びます!」

「さっすが、不運な保健委員!
勉強してるね〜!」

「不運は余計です!」

山の中。
猪名寺家のキノコ狩りスポット。
乱太郎とるるるは、かなり楽しんでいる。

七瀬は反対側で、母ちゃんの指導のもと奮闘中。

「これは?」

「それは痺れ茸ね。
今度喧嘩したら、雑炊に入れちゃおうかしら、ホホホ!」

笑うところなのか、分からない。
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