戦国BASARA

□僕のもの
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此処に閉じ込められてどの位たったんだろう


光の届かない地下だから
時間の感覚が全くない


この地下牢を訪れるのは半兵衛しかいなくて


誰か他の人間が俺を探しに来た
なんてことはない


半兵衛の言った通り

誰も俺を捜さないし心配しない



俺だって逃げようとしなかった訳じゃない


何とか手枷を外して脱走しようとしたけど

すぐに見つかって
それからは足枷もつけられる事になって
ますます自由を無くした

いや

自由なんて此処にいる時点で存在などしていなかったや


冷たい壁にもたれ掛かり
何をするでもなく天井を見つめる


「ふぅー」


静かに息を吐く

此処にきて
何度繰り返しただろう


(とりあえず、寝るか)


こんなことしてる場合じゃないんだろうけど

閉じ込めてるのはあの半兵衛だ


俺の考えてる事なんて全部分かっちまってんだろう


だから
とりあえず体力の回復でもしとくしかないってこった




(実際の所は目覚めたら全部夢だったら、と思っているからだ)




現実に目を閉じる









「んっ、ん?」


寝て四半刻もしない内に何か違和感があった

普通ならもっと寝てんだけど

下半身がなんか・・・

ふと視線を落とすと



「ッ!!なにやってんだ半兵衛」


足の間に顔を埋め
俺のモノを口に含んでいる半兵衛と目があった


「おはほう、へいじふん」


「っつ、喋んなって」


不規則に舌が動き
下部に熱が集まり始めるのが分かる


先の鈴口に舌を出し入れし
空いている手で根元を掴んで上下に扱く

「はあん、んっ」

半兵衛の形のいい唇がぱくりと俺のモノを含んで必死に奉仕する


ヌチヌチと卑猥な音が空間に響く

口の端から
俺の精液なのか半兵衛の唾液なのか分からないものが伝ってく


「んっ、んぅっ」


頑張って頭を前後に動かし
俺に確実な快楽を与えていく


半兵衛はそんな俺の様子が面白いのか


「ひもひい?」
と上目遣いに聞いてくる

その顔があまりにも色っぽくて
また下肢が反応する


俺のモノはもう完全に起ちきっていて
血管が浮きで
腹につきそうに反り返っていた


限界になりそうだ

「はんべっ、放せもうっ」

そんな俺の言葉
無視して

半兵衛は口をすぼめ、吸い上げる

体がドクリと脈打つ

「くっ、っはあ」


そして、半兵衛の口の中に自分の精液が吐き出された


「だから放せって、」



半兵衛はそんなこと気にする風もなく
さも当然の様に口の中にだされたモノを飲み込んだ


「なっ、飲むなよ、んなもん」


それに半兵衛は
「どうして?」と、小首をかしげる


どうしてって



「そんなもん汚ねえだろ」

と言えば

「汚くなんかないよ、君の物は唾液でさえも奪いとりたいもの」


と言って
俺の体にしなだれる

「ねぇ」

甘えるような声を出す


「君の全てが欲しい」

半兵衛はそう言った

俺の全て?


「俺の全てって何だよ!」

俺は怒鳴っていた

「慶次・・君?」

「俺を閉じ込めて自由を奪って、これ以上俺から何を奪うっつうんだよ、半兵衛!」


俺からこれ以上
何を奪いたい?


「今の俺には奪えるもんなんてねえよ」

お前が奪ったんだから

おれの翼を


「慶次君、僕には足りないよ、君を籠に入れて自由を奪ったって、全然足りないんだ」


「何が足りねんだよ」

投げやりに聞けば



「君の考える事、思う事、全てが僕一色に染まるくらいじゃないと満足出来ないんだ」



「半兵衛・・・」

「だから」





痛い



熱い



何だ・・これ?



腹んとこに触ると、
ぬるっとした液体と硬い金属に触れた



「はん・・べえ、お前・・・」


「これで、僕の事しか考えられないよね?やっと、僕のもの」



半兵衛は今までで一番綺麗に妖しく笑った


ああ、助からない


それほどまでに深く刺さっている



自分の血で
床が赤く染まっていく


「あはははは、僕の慶次君、僕だけの」


半兵衛は笑いながら


床に流れる血に浸る



「やっと手に入れた」



end

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