戦国BASARA

□落ちて墜ちて堕ちて
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彼が好きだ


それだけじゃ足りない


愛してる


それでも足りない


言葉何かじゃ伝えられない程あんたの事を思っている


そう、言葉じゃ足りない


だったらどうするか


しっかりと体に刻めばいい
心の奥底に残る程
忘れられない傷として

彼に残せばいい


無防備に背を向ける彼の首に衝撃を与え
意識を飛ばす


グラリと倒れる彼の体

「どうして?」と、彼の瞳は語る



俺はただ残忍に唇を歪めただけだった







(此処は、一体?)


目覚めたら暗い場所に両手両足を拘束された状態で転がされていた

(確か政宗殿と話していて・・それから・・)


殴られた?


首元が痛む


そうだ急に殴られて気を失って政宗殿が笑ってて


ガチャリ


扉が開く
見知った影が入ってくる

「Good morning my honey 」


南蛮の言葉

「政宗殿」


「いい格好だな」


ツカツカと某の元までやってきて
それから某の頬に触れる


「何故此のような事を」

「何故って、そりゃあんたを閉じ込めておくためさ」


「なっ!」


「此処にはあんたと俺の二人だけ、誰も俺達を邪魔するものはいない」


何を言っているんだろう
閉じ込めておく?
そんな事をしたら甲斐と奥州の戦に発展しかねない


「この事に親方様や佐助が気付く前にー」
「俺といるときに他の男の名前出してんじゃねえよ」


容赦ない蹴りが腹部に入る

「ぐうぁっ」


そんな某を見て政宗殿は

「大丈夫か幸村、ごめんな、ついかっとなって」
と、二人の時にだけ見せてくれる笑顔を某に向けてくれる


ああ、某だけを見ている

体に言い知れぬ熱が灯る



「政宗殿」

「何だ幸村、どうした?」


二人だけ


「政宗殿、世界を壊しに行きましょう」


「幸村?」


「二人だけの世界を作りましょう」


政宗の唇に口付ける

政宗はそれに答える



「ああ、そうだな」



二人で共に堕ちていこう



end

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